緩やかに下る道をまた進み、小さな川(富雄川)を渡ったところにあるのが「間男地蔵尊」。(冒頭写真)
イケメンなお地蔵さんと言われているらしいが、コスモタイガーにはよく分からない。
まぁでもちゃんと手を合わせて挨拶だけはしておく。
その先すぐの交差点の名前「砂茶屋」。
きっとここに茶屋があったであろうことは簡単に連想できるけれど、見渡す限り、らしき史跡は何もない。
ここからしばらくは見所もないが、道としてはくねくねと続き、旧街道(国308)は判りやすい。
しばらく走ると右手に「赤膚焼窯元」の看板が立つ。
そんな名前の焼き物あるんだね~。
ごめん、そっち系の話はからっきし興味なくてね…。
再び第二阪奈道路をくぐり、道なりに。
国308をひたすら進む構図は変わってないから、悩むことはない。
道幅が広くなり、通行量も増加。
急に市街地っぽくなってきた。
左側には大きなため池が見える。
新池というらしい。
池に沿って左へカーブ。
いろんな脇道があって、変則5叉路もあってややこしいけれど、とにかく国308に沿ってりゃ間違いない。
何の変哲もない住宅地の中、立派な祠が出現し、ここが古くからの街道であることを教えてくれる。
さらに進んだ先、左側にこんもりとした森。
バス停に寄り添うように、「垂人天皇陵飛地」の標柱が立つ。
飛地ということは、本地、メインの場所があるわけね。
で、視線を反対側に移せば、道路反対側に小高い丘陵地。
これが垂人天皇陵で、少し進んだところに案内板があり、それに従って奥に入れば天皇陵の至近距離。
再び街道に戻り、足を進めれば、近鉄尼ヶ辻駅の北側を素通りし、いよいよ奈良市内の中心へと入っていく。
さぁ、もう奈良街道も終わりが近い!
右後方から同じ国308でも随分立派なバイパスが合流。
もはや街道の面影はない。
前方に国道24号奈良バイパスの高架が見える。
国308は完全に奈良市内の幹線道路と化し、酷道のイメージはない。
国308としては、このバイパスとの交差点、「三条大路2丁目」が終点らしいけれど、奈良街道は県道1号としてそのまま直進。
三条栄町で2手に分岐するも、ここは左を選択し、そのまま東へ向かう。
奈良市民の方なら、この辺は「三条通」と呼んでいるんじゃなかろうか。
JR奈良駅に到着。
鉄チャンネタとして、そもそもJR路線自体通っていない沖縄県の那覇市を除けば、46都道府県で唯一、新幹線を含むJR特急列車が全く発着しない県庁所在地駅として有名?ではある。
そう、こうして街道を走るコスモタイガーのホームグラウンドは、時刻表なのさ(笑)。
でも今は頭の中は奈良街道!
もとい、奈良街道を利用したトレーニング!
さらに東進。
右に某電話会社の奈良三条ビルが目印で、その反対側にあるのが浄教寺。
山門は江戸末期のものが残り、登録有形文化財に指定されている。
変わっているのは本堂前の大きなソテツ。
ソテツというと、南国のイメージがあるから、奈良の街中にあるのも不思議だ。
それに加えて、ぎっしりと生い茂るソテツは周囲約6.5m、25本の幹がありながら、1つの株からできているとかで、その珍しさから奈良市の指定文化財となっている。
上三条町の交差点を過ぎれば、両側に立派な歩道も設けられ、観光客を意識した感じになっている。
街並みを意識した立派な建物は南都銀行本店。
さらに進んで「奈良県里程元標」。
明治になってからは、ここを中心に奈良近辺の道路が整備されていったんだね。
そしてそれ以前の江戸期、ここは高札場でもあったわけで、何だか明治と江戸が混在して残されている。
背後にはかの有名な興福寺の広大な境内が広がってるわけなんだけど、今は眼中に無し!
というより、寄ってしまったら長くなりそうだからね。
はい、猿沢池到着!
諸説あるようだが、いろんなHPや資料を見ると、一応この猿沢池が、ここから伊勢神宮まで続く伊勢本街道のスタート地点としているようだ。
つまりここから約300mほどは、奈良街道との重複区間。
この伊勢本街道もいずれ走ってみたいけれど、とりあえず今日は奈良街道!
そしてそのまま300mほど進めば、春日大社一の鳥居。
ここが奈良街道のゴール地点!
はい、暗峠越奈良街道完全走破!
そして本日のトレーニングもここで終了!
奈良街道だけで14~15km、寄り道迷走含めれば実走16~17kmかな?
1つの街道を制覇した寂しさと充実感は何度経験しても心地良い。
これはやめられそうにない。
さて、時刻はまだ14時を回ったところ。
そしてここから先、かの有名な奈良公園が広がり、名物の鹿さんたちがそこかしこで戯れている。
このまま帰るのはもったいない。
少し観光していきましょう!
奈良公園は若草山を中心とした巨大公園。
まさに全国に名の知れた超有名観光地。
全部見たけりゃ、1日じゃ無理だろうからね。
メインとなるのは、公園の西側、世界遺産になっている春日大社・東大寺・興福寺になると思うが、今の時間からじゃ、この3つすら見ることも厳しいな。
ってことで、とりあえず春日大社だけでも行っておこう。
境内に入ってすぐ左にハイカラという表現がぴったりな奈良国立博物館。
そして鹿におせんべいあげて楽しむお嬢さん。
はい、世界遺産の証拠?がデン!と鎮座しています。
そして春日大社本殿。
もちろんちゃんと手を合わせます。
無事奈良街道を完走できたことに感謝!
ここで引き返すことも頭をよぎったけれど、やっぱり奥の方へ見行きたくなる。
そして通称奥の院。
正式には紀伊神社というらしい。
はい、文字通り駆け足でのプチ観光を楽しめば、すでに時計は15時を過ぎている。
2日間まるまる遊んだし、明日からまた仕事だし。
ベランダに干してきた洗濯物も取り込みたいし。
修学旅行以来の東大寺も、そして未訪の興福寺も、見学したいのは山々だけど、またの機会にするとして、そろそろ引き上げるとしましょうか。
近鉄奈良駅までのんびり歩き、あとは近鉄奈良線の快速急行。
充実感とともに、次回どの街道を攻めようか、などと考えつつ、寄り道もせず社宅に戻るコスモタイガーであった。
<完>
間男、なんてマヌケな感じがしますけどね。
どこがどうイケメンなのか、私にはただのお地蔵さんにしか見えませんでした…。
砂・赤膚…。
そうなんですよね。
どうも理系的な話になると急に探求心が減少してしまう…。
もう少しじっくり味わっても良かったかもしれません。
そしてJR奈良駅。
これぞコスモタイガーの得意分野(笑)!
そもそもJRが走っていない沖縄は別にして。
46都道府県を網羅するJRグループの県庁所在地の中で、唯一特急列車が走っていないのが奈良市です。
こんなこと、日常生活ではほとんと役に立たないでしょうけど!(^^)!
どこかでクイズで出題された際の豆知識にでもしておいてくだされば幸いです。
これまでに色々な名前の地蔵尊を見てきましたが、イケメンな?間男地蔵尊には驚きです。
それとも昔は、間男の意味が現在とは違ったのでしょうかね。
砂茶屋の”砂”も、赤膚焼窯元の”赤膚”も、何に由来するのかピンときません。
そうなんだ!、JR奈良駅が、JR特急列車が全く発着しない唯一の県庁所在地駅だというのは初めて知りました。