前回のつぶやきのコメント欄にも少し出てきた、「勝つことが最大のファンサービス」。
プロ野球ファンなら恐らく知っているであろう、落合野球を象徴するキャッチフレーズだ。
何だか野球の話題ばかり続くのも気が引けるが、実はプライベートでもたまたま落合野球について語る機会があったので、本来書こうと思っていたネタを後回しにして、この話について、思うところを書いてみよう。
もっともこんな話で未だに盛り上がるのも、それ以降のドラゴンズがあまりにもふがいないからだけど。
とはいえ、8年間に及ぶ、奥深い落合野球。
一介のドラゴンズファンに過ぎない自分がその全てを語ることなど恐れ多くてできない。
あくまでも、今回はその基本となった「勝つことが最大のファンサービス」という言葉に絞ってみたい。
大前提として、「落合が嫌い」という方は結構多い。
個性あるキャラだからね、そういうのを嫌いな人がいても仕方ない、と思うし、個人の好みの領域に立ち入る趣味もない。
単純に「嫌い」なものは嫌いでいいと思う。
誰でも好き嫌いはあるから、恥ずべき話でもない。
ただし、言葉は正確に理解してもらいたい。
言ってもいないことを勝手に言ったことにしたり、恣意的に解釈し、妙な屁理屈をこねて正当化する方がよほど腹が立つ。
はっきり言って卑怯だ。
改めて「勝つことが最大のファンサービス」。
コスモタイガーの凡庸な頭脳では、まさに文字通り・額面通りの解釈しかできないのだが、妙な解釈をして落合監督を「ファンサービスを無視したけしからん奴」的な扱いをする人たちが居る。
我々一介のファンならともかく、文章を書くことによってお金をもらっている、いわばプロの物書きや、コメンテーターと称する人たちすら、こんなことを平気で書いたり語ったりしてることもあり、驚きだ。
誰がファンサービスを無視したの?って話だ。
「勝つことだけがファンサービス」と言ったのであれば彼らの論調は正しい。
けれど、落合監督本人をはじめ、誰も「だけ」とは言っていない。
あくまでも「最大のファンサービス」と言ってるだけ。
最大。
つまりファンサービスにはいくつかあるけれど、それらを比較した上で、もっとも大きなものは「勝つこと」だよと。
ファンサービスが「単品」だったら、最大なんて言わないよね。
複数あって、それらを比較して一番大きいものを「最大」というんだよね。
最大、と言う言葉を使ってる時点で、ファンサービスには様々な形態があることを暗に認めている。
特殊な国語教育を受けたわけでもない、凡庸なコスモタイガーでも容易に理解できる話なのに、自らの国語能力を棚に上げて、ロクに吟味もせず、言ってもいない話で落合監督を扱き下ろす論調には、本当に辟易したものだ。
言うまでもなく、ファンサービスといっても幅広過ぎて、語りきれないぐらいある。
勝ち負けだけじゃない。
特定の選手の応援、グッズの販売。
ナゴヤドームなら「ドアラ」ヤ「チアドラ」を楽しみにしているファンだっているだろう。
オフの握手会や少年野球教室なんてのも、ファンサービスの一環だろうし。
そして、それら抜きにして球団経営が成り立たないことぐらい、プロ野球の世界に長く居る落合監督が知らないはずがない。
それらを全否定し、「勝つことだけが唯一無二のファンサービス」と言い放ったのであれば問題かもしれないが、少なくとも自分はそんな事実を耳にしたことがない。
ユニフォームを着てグラウンドで闘う立場の長としては、それらいくつかの選択肢の中から、「勝つこと」を最優先しただけのこと。
議論するのも馬鹿馬鹿しいほどの当たり前の話だ。
グッズの販売も握手会も誰も否定なんかしてない。
「本来業務に影響のない範囲」で協力もするよ、でもその音頭取りは、いわゆる裏方さん(企画担当とか営業担当とか…)の方でしてね、ってことでしょ。
至ってフツーの話であって、何が問題なのか。
一般の会社なら、総務の人が総務の仕事を、営業の人間は営業の仕事をするだけのこと。
良い意味で役割分担しあって世の中は動いている。
批判される意味が全く理解できない。
逆に、この立ち位置を曖昧にしてしまったため、ドラゴンズは下向きの流れにはまってしまったのではなかろうか。
選手が、本来業務をなおざりにして営業に勤しんでる(ように見える)状況で、勝てるはずがない。
また、落合監督退任の際、表向きの理由は別にして、ファンサービスを軽んじ、観客が減ったなどと随分たたかれたけれど、あれから6年。
さぞかしファンサービスもチーム成績も充実させたんだろうな、と。
さすが落合を退任させただけのことはある!
そう思える結果を出したのかどうか。
むしろファンサービス・チーム成績どちらも振るわぬまま、いたずらに6年経ってしまった感がある。
批判のための批判であった、と受け取られても仕方あるまい。
さ!本来書くべきネタが待っている。
今回は短めだけど、この辺で。
佐々木投手などがいた全盛時代のあとは、ずっと低迷が続き、「本気で横浜に残りたいと思っている選手なんて一人もいない」と陰口をたたかれていました。
その噂を裏付けるかの様に、主力選手の巨人などへの流出が続きました。
万年最下位が続き、一時的にでもAクラスになったりすると逆に不安に?なり、最下位に戻ると妙に安心?していた時期でもありました。
その様な中でも、徐々にではありますが、筒香などの生え抜きの選手が育ち、いまいちだったベテラン選手と入れ替わっていきました。
そして今年は、その地道な努力が花を開いて、選手、ファン、球団、横浜市の間の不協和音もなく、同じ方向を向いて動き出し、歯車が良い方向へ回転を始めました。
日本シリーズの福岡では、ソフトバンクの地元であるにもかかわらず、横浜ファンが目立ちました?
これは、横浜の前身の大洋ホエールズの本拠地が下関だったため、まだ昔からの大勢のファンが残っていたからです。
やはり、若手の育成、昔からファンのフォローなど、基本的な事を地道にコツコツと積み重ねることが、勝つことにつながり、それが最大のファンサービス、だと思った今年でした。
またくおっしゃる通り、基本を地道に行ってこその今の横浜・広島の強さだと思いますよ。
そしてそれは、現場の選手だけではなく、裏方さんやフロントを含む、球団全体で一体となって行ってきた結果かと思います。
落合監督により黄金時代を築いた我がドラゴンズ。
それを快く思わない人間が作り上げた虚像、「観客動員減→落合野球がつまらないから→ファンサービスを無視してるから→落合のせいだ!」。
コアで冷静なファンなら判ってるんです。
観客動員減は、フロントの問題だと。
入場料の高さ・ドーム内の飲食物の値段の高さ。(生中750円!!)
マンネリ化したイベントの数々。
これらの諸問題を放置して、「勝つことが最大のファンサービス」を「勝つことだけがファンサービス」と恣意的に解釈し、落合監督に責任を丸投げにしました。
話を変えます。
広島カープ。
カープ女子、なんて言葉もあるように、今では成績とともに、ファンも増え、随分明るいイメージになりました。
もちろん、地道な営業努力のおかげだと。
じゃ、その努力は誰がしたのか?(あるいはすべきか?)という話です。
菊池選手・丸選手が、それこそトレーニング時間を割いてまでして率先して営業活動をした結果が今のカープ人気なんでしょうか?
大瀬良投手が、ブルペンの投込みを後回しにして、握手会をした結果なのでしょうか?
緒方監督に、マツダズームズームスタジアムの入場料や弁当代のことまで考えさせた結果なのでしょうか?
それは横浜の筒香選手や山崎投手でも同じですよね?
ユニフォームを着ている以上、「勝つことが最優先(=最大のファンサービス)」であり、そのために、寸間を惜しんでトレーニングする。
何も間違ってはいないと思います。
それら選手を「ソフト」としてどう生かすか?は、裏方やフロントの仕事のはず。
もちろん企画の内容によっては、選手の協力を仰がなければならないものもあるでしょう。(握手会とか…)
でもそれを考え、トレーニングや試合の日程等を考えながら、選手とスケジュールを摺合せたり場所を決めたりするのは、少なくとも選手の「本来業務」ではないはずです。
これら「基本的かつ地道」な努力を怠っておきながら、なぜユニフォームを着ている落合監督の責任という話になるのでしょうか?
ナゴヤドームの生ビールの値段が高いのも、落合監督の責任なのでしょうか?
落合監督は在任中、「勝つことだけが唯一のファンサービス」とは一言も言ってません。
主張内容を勝手にすり替え、自らの「落合嫌い」を正当化する「結論ありき」の論調を聞いた時の腹立ちは、未だに忘れられません。
スポーツジャーナリスト二宮清純氏の講演『勝者の思考法』を聞いたことがあります。
勝負は勝ちと負けが明確で、中途半端な価値観は一切なく、勝者と敗者を分ける因子が存在すると申します。
勝負事に勝つには、Passion情熱、Mission使命感、Action行動が必要云々という解説でした。
ファンの心構えについては、説明がなかったです。
http://blog.goo.ne.jp/iinna/e/8dc6d633b45dd0f2d93104f492411b2b
> 竹内街道を「日本最古の古道」とした資料を見た記憶がありますが、もしかしたらいい勝負かしら?なにせ日本武尊が出てきましたからね。
日本武尊は、神話の人物ですから果たしてどちらが古いのでしょうか・・・❔
iinaは、山の辺の道が好きで、日本武尊の父である景行天皇陵を歩きました。
日本武尊は「大和は 国のまほろば たたなづく青垣 山ごもれる 大和しうるはし」と大和を偲びました。
http://blog.goo.ne.jp/iinna/e/2261aacd8e90f3fc764795a273128611
中山道なんかよりはるかに近いはずですが、まだ未訪問です。
いずれぜひ歩いて(走って)みたいです。
どうでもいいネタですが、「大和は国のまほろば~」の詩は、銀河鉄道999のどこかで使われていた気がします。
二宮さんの講演等は聞く機会がありませんが、勝負事に「中途半端」がない、というのは、まさに同意てす。
もちろんプロレベルのアスリートが前提の話でしょうけど。
特に野球のような対戦型の競技は、顕著ですよね。
2位も3位もなく、どっちかが勝ってどっちかが負けるしかありませんから。
ならば「勝つ側に居るための確率」を追求するしかない。
そしてその積み重ねが「優勝」という形で返ってきます。
また詳細は別の機会にしたいと思いますが、手法はまったく異なりますが、星野さんや落合さんはこの感覚が優れている方だな、と思っています。
5年連続Bクラスという、球団の歴史上かつてない長期低迷。
これを一気に、覚醒的に変えられるのは、星野手法かな~、やっぱり。
でも現在、すっかり「楽天の人」になってますからね…。