今日は北京オリンピックの開幕も近いということで、中国に関する占星術的読解をしようと思います。
同じアジアの国として韓国・北朝鮮と共にお隣さんですが、なかなか歩み寄れないのはどうしてなのか。・・・と、そんな政治的な話をするつもりはありません。
ここでは単に、中国の誕生図と「四川大地震」および「北京オリンピック」のチャートを取り上げて、ちょっと読んでみようかと思っているだけです。各種の専門的な問題に門外漢の僕が立ち入れるはずもないので、無理に深追いはしません^^;
これは中国の誕生図(始源図)です。1949年10月1日15時/北京。
毛沢東が宣言した日時&場所で、15時とか15時15分とか言われていますが、いずれにせよ、その辺りの時間であることは間違いないと思います。
このホロスコープ、面白い(?)ことに日本のそれと若干似ています。
どこが似ているかと具体的に言うと、1ハウス・カスプの星座、太陽と月のハウス位置&支配星の流れなどです。まあ、似ているといっても基本的な要素だけですが。
同じアジアという人種のためか、欧米諸国の人からは外見上(文化的な表面上)、中国人も日本人も一緒に見られることはよくあります。もしかしたら、そんなこととも微妙に関係しているのかな。
ただ、国際的立場としての諸外国からの認識はかなり違いがありそうです。
日本のMC(10ハウス・カスプ)はいて座で、10→8(9)ハウスへと支配星が流れています。(9)としてあるのは、プラシーダス方式では8ハウスですが、コッホなどの方式では9ハウスになるからです。
いずれにしても、日本は国際的な立場としては少なくともフェアプレイを望むだろうし、できるだけ各国との協調路線を基盤として関係を築こうとしていると見られやすいと思います。
一方、中国のMCはさそり座。支配星の流れは10→7ハウスで、しかも主・支配星の冥王星と副・支配星の火星がコンジャクトした状態にある。外交的には相当に度がきつく、アク(自己主張)の強さが目立つ。怒らせると危険という認識をもたらしやすい配置だと思います。
表面上は似たホロスコープですが、対外的な認識のされ方は火と水のように正対する傾向があるのかもしれません。
えっと、じゃあ誕生図の読解は止めにして、次に5月12日に起きた四川大地震と、8月8日から開催される北京オリンピックを絡めた話を書きたいと思います。
「四川大地震」発生時のチャート。場所は震央(震源地)です。
これと中国の始原図を合わせたものが、これです。
ただ、これだと地震が発生した瞬間のチャートなので、予測も何もありません。
これに先立つ春分図、およびその月の新月図なども調べてみないと。
ちなみに、四川大地震が起きたのは上弦の月の時です。
次のチャートは、北京における2008年の春分図です。
これに中国自身のチャートを合体させたのが、これ。
春分図のみを見ると、国土を示す4ハウスはてんびん座とさそり座に大きくまたがっています。こういったケースでは金星と冥王星(火星)の両方を見ます。
金星は水星とくっ付きながら対向の月とオポジション(180度)、火星とはトライン(120度)、冥王星は太陽とスクエア(90度)の切迫したアスペクトを作っています。
太陽は1ハウスの支配星ですから国民を示します。その太陽は冥王星だけでなく、火星とも(多少オーブは広めですが)90度のアスペクト(座相)を作っています。
もう一つ、四川大地震直前の新月図との合体も出します。
新月つまり太陽と月のコンジャクションが、N冥王星とN火星にスクエア(90度)の角度を持っています。後付としてですが、見た目は危険なアスペクトです。
こうして後出しするぶんには幾らでもこじつけられるので楽ですが、事件や災害が起こる前に現象を予測するというのは難しく、多くの人が挑戦しては失敗しています。
でも、危険な兆候を読み取ることができるのも確かです。問題は、それが「何」を示しているか、どんなことを意味しているのか、ということにあります。
地震のような天災なのか、人為的な事件なのか、また象徴に対する解釈によっても捉え方は人によって異なってきます。例えば、海難事故という読みに対して実際に起こったことは原油価格の高騰だったりします(今は急落してますが)。このどちらも占星術的には海王星と火星のアスペクトから解釈できます。
こういうことが頻繁にあるため、占星術の研究者や実践家は「当たらずとも遠からず」の魔力に取り付かれてしまうわけです^^;
北京オリンピックは8月8日~24日の期間ですので、8月1日の新月図(8/1~8/30)が使えます。
これは中国の誕生図と2008年8月1日の新月図を重ねたものです。
新月は誕生図の7ハウスにあって、国際的な体裁(外面)を非常に気にする時期にあります。中国そのものに対する昨今の関心の高さ、そしてオリンピックという大イベントが開催されるこの時に、各国の選手や観光客にもしものことが起きた場合、中国政府が受ける打撃は計り知れません。これを案じて警戒態勢を張っているのもうなづけますが、度が過ぎるのは考えものです。
現在、T海王星は1ハウスを運行中ですが、誕生図のMCと90度の角度を作っていて、国民と政府との関係が不安定になりやすい状態です。国のやり方や方針に対して同調できない人々が出てきてもおかしくありません。
これに対して、政府(10ハウス)の副支配星を担うT火星は8ハウスを運行中で、1ハウス(国民)のN月に135度という鋭いナイフのようなアスペクトで威嚇しています。また、T土星もそうした国の動きに加勢しているように見えます。
しかし、こうした配置は反抗分子を抑えている間は有効かもしれませんが、後々に禍根を残すケースがあるので、むしろオリンピックが終わった後の展開が心配です。
国際的なスポーツの祭典としてのオリンピック。
各選手が抱いている想いはそれぞれ違うでしょうけど、どの選手にもドラマがあるし、その背に背負っているものもあるんだろうと思います。また、そうした選手一人ひとりを直接・間接を問わず、何億という人々が見守り、応援し続けてきたはずです。
この北京オリンピックのために必死で努力してきた選手のことを考えると、どうか何事もなく、開幕から閉幕まで(そして帰国まで)無事に進行してほしいと切に願います。
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