私の音楽 & オーディオ遍歴

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MP3で聴くリー・モーガン

2018年03月25日 | ジャズ
 リー・モーガンの作品あるいは酸化したセッションを網羅したロシア製MP3-CDを車で聴いています。

 始まりは1956年。
 う〜ん、この頃は凡庸なトランペッター。
 セッションを内輪で楽しんでいるような印象にとどまります。

 それが、1958年の「Volume3」から「ハッ」とするほど変わるのです。
 注目された「アイ・リメンバー・クリフォード」はやはり秀逸。
 一皮むけて、メリハリのきいた吹き出し、スマート&スタイリッシュな節回し。
 とにかく「カッコイイ!」んです!

 「Candy」「The Cooker」「Here's Lee Morgan」あたりが一つのピークですかね。
 「クリフォード・ブラウンが若くして亡くなり、その代わりに颯爽と登場してきたのがリー・モーガン」
 という文章を読んだことがありますが、まさにそんな感じです。

 1960年代に入るとポップな路線にずれて、私の好みから外れていきます。
 「The Sidewinder」は「ジャズ・ロック」と呼ばれて大ヒットしましたけどね。

 私はやはり1958年のジャズが好きです。
 とくにマイルス・デイビスの「1958 MILES」というアルバムがお気に入り。
 このアルバムの中の「Stella by Starlight」がたまりません。
 夜間ドライブでこの曲を聴く度に頭が冴え渡り、「孤独も悪くない」と感じたものです。
 
 ジャズの歴史を簡単になぞりますと・・・
 南北戦争の鼓笛隊から払い下げられた楽器を手にした黒人達がアフリカの音楽を思い出しながら演奏し始めたのがジャズの始まり。
 結婚式や葬式の時など、生活の音楽として日常的に演奏されていました。
 それがダンス音楽として普及したのが1930年代。
 ベニー・グッドマンの時代ですね。
 小編成のコンボで演奏するようになった1940年代。
 自己表現を求めて熱いセッションを繰り返し腕を磨いた1950年代。
 そして芸術のレベルまで引き上げたのが1950年代後半のマイルス。

 彼の暗闇を引き裂く冴えたミュートプレイは時代を超える音楽だと思います。
 ほの暗い中に張り詰めた空気を感じます。
 どんな時代だったんだろう。
 
 リー・モーガンは33歳の若さで恋人に銃殺されてしまいました。
 最近、映画(「私が殺したリー・モーガン」)になったようです。

 YouTube で「動くリー・モーガン」を見ることができます。
 よい時代になりました。

□ 「I Remember Clifford by Art Blakey and The Jazz Messengers (feat. Lee Morgan)」(ちょっと雑音が気になりますね)
□ 「Moanin' - Lee Morgan
□ 「Lee Morgan Trumpet Solos Volume 2
□ 「Art Blakey & The Jazz Messengers - A Night In Tunisia

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