CYCLINGFAN!!

自転車をこよなく愛し、自分の脚と熱いハートで幾つになっても、可能な限り、どこまでも走り続けます~♪

ツアー・ダウンアンダー2025(1)

2025-01-22 13:31:52 | プロ・ツール
 ツアー・ダウンアンダー2025の第1ステージがプロスペクトからガメラチャまで、大きな周回コースを2周する150.7kmコースで行われました。いよいよUCIワールドツアー2025の開幕です。昨シーズンはポガチャルのストラーデビアンケで80㎞を超える大逃げに驚き、Wツール制覇に加え世界選手権では100㎞手前からアタックを開始し、トリプルクラウン達成とポガチャルの強さばかりが際立った1年でした。

 そのポガチャル擁するUAEチーム・エミュレーツは今季からコルナゴの最新エアロロードバイクY1Rsに乗ります。コルナゴのV3・V4・V4Rsでグランツールとクラシックレースを勝ちまくったチームにこの最新エアロロードバイクがどのようなメリットを与えるのかに注目していましたが、ダウンアンダーの初日はほとんど目立つことはありませんでした。

 例年のことですが、地元がオーストラリアということもあり、地元のナショナルチームの選手が逃げ、カメラもそれを追うので、UAEのバイクがなかなか画面に映らないのは残念でした。

 レースは大きな逃げは容認されず、最後まで逃げていたオーストラリアのナショナルチームの2人も20㎞以上を残して集団に吸収されますが、そこからは大きな動きはなくゴールスプリントへと流れていきました。ただ、ゴール前2.5㎞で落車が起き、集団は分断されてしまいます。ゴール前はレッドブル・ハンス・グローエが万全の体制を見せ、最終発射台のダニー・ファンポッペルのアシストを受けたサム・ウェルスフォードが速掛けから余裕のスプリントで勝利のガッツポーズを決めます。

 驚いたのはヴィスマ・リースアバイクのマシュー・ブレナンのスプリントでした。2005年生まれの19歳のイギリス人ライダーですが、2023年には、マディソンと個人パシュートでジュニアトラックサイクリングの世界チャンピオンとなり、ジュニアの世界新記録を樹立しているのです。昨シーズン前にユンボ・ヴィスマ・デベロップチームと契約し、昨年のダウンアンダー・クラシックでデビューし3位という成績を残しています。

 そして、今年ワールドツアー初参戦となったこのレースで堂々の2位。昨年はUAEのデルトロが第2ステージで勝利して世界を驚かせましたが、19歳という若さでこの走りは見事でした。ポガチャルのようにいきなりグランツールのステージ優勝をしてしまう怪物もいますが、このダウンアンダーは若手の登竜門でもあるのです。

 3位のマシュー・ウォールズは東京オリンピックの男子オムニアムの金メダリストなのです。昨年もそうでしたが、ダウンアンダーは距離も短く山岳ステージも無いのでトラック競技出身のスプリンターの活躍が目立ちます。このレースの勝者ウェルスフォードもトラック競技での活躍が目立つ選手で、2016年のUCIトラックサイクリング世界選手権の男子チームパシュートの金メダリストなのです。昨年もこのレースでステージ3勝を挙げていていますが、グランツールやクラシックレースでの結果は出せていないのです。キツイ登りや長い距離のレースには脚質が合わないのだと思っています。

 注目のUAEは新加入のジョナサン・ナルバエスが総合7位につけています。エースはジェイ・ヴァインですが、今後の走りいかんではナルバエスで総合を狙って来るかもしれません。期待のEFの留目夕陽選手は懸命なアシストを見せていましたが、チームとしてはあまり良い結果ではなかったようです。
 今日の第2ステージは標高差200mを超える登りが3度ある周回コースなので、この登りを活かす選手も出て来るはずです。最後は20㎞ほど下ってゴールになるので、タイミング次第では逃げ切りの可能性も出てくるとみています。
 



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする