アメリカで見えるDEFY2011シリーズの傾向

　先日2011年モデルが公開されたGIANTアメリカのWEBサイトにはDEFY ADVANCEDが7モデル掲載されていることは先にご紹介しました。女性向けのAvailは日本で発売がなかっただけですが、特徴的なのは2011 FULL LINE CATALOGにも掲載のなかったTiagra搭載のDefy Advanced4が含まれていることでしょう。
　単純にALLIANCEの製造中止に伴うものと考えることもできますが、TCRにはCompositeモデルを用意しているのに、どうしてDEFYシリーズにはCompositeモデルがなくいきなりAdvancedなのかという疑問は残ります。
　しかも価格は$1,650で同じTiagraを搭載した2010年のDefy Alliance1とほとんど変わりませんし、新105搭載のDefy Advanced 3 (Compact)に至っては $1,870（約16万円）と今年のAlliance0の20万円より4万円以上価格が下がっていることにも驚かされました。
　2010年モデルではDefy Alliance0が同スペックのTCR Alliance1より1万円高かったのですからDefy Advanced 3の$1,870がいかに安いかがお解かりいただけるのではないでしょうか？ちなみに2010年モデルのDefy Advanced3はほぼ同スペックで21万円でした。
　また、ほぼ同スペックのTCR Advanced2が$2,470（約21万円）と今年のTCR Advanced3（25万円）より4万円ほど安くなっているのです。新105を搭載したAdvancedモデルが $1,870というのは私のように「より快適に、より遠くへ」と考えている初心者にとって実に魅力的です。
　それに伴ってALLUX SLモデルの価格も下がる傾向が見られます。Tiagra搭載のDEFY2が$1,100で今年のDEFY2とほぼ同スペックですから1ドルは約86円という換算になります。とすると新105搭載のDEFY1の$1,300は11万円台といことになりますから、2010年モデルより3万円近く値下がりしていることになります。
　2011 FULL LINE CATALOGにSCRが新たに掲載されるなどTCR系の低価格モデルが増える一方、エンデュランスモデルとしてのDEFYシリーズの人気も見逃せない傾向のひとつだと見ています。カーボンフレームに拘らなければ私のような初級者にはDEFY1で十分なのかもしれません。
　そもそもフレームにはあまり拘りのなかった私ですが、AL-700Xの大改造で一番ネックになっているのが乗り心地の悪さで、「より快適に、より遠くへ」を追求する為にはそれなりのフレームが必要だと痛感し始めるようになりました。Advancedのフレームがここまで安くなれば少し無理をしてでもAdvancedモデルにしたいという気持が強くなってきました。
　先日バイクショップで聞いた話ではやはりアルミとカーボンでは乗り心地がかなり違うということでしたから、ほぼTCRに固まっていた気持がまたまた大きく揺らぎ始めました。勿論、TCR Advancedが最も理想的ではあるのですが20万円超えは正直ちょっと厳しいものがあります。
　ただ、TCR Advanced FRAMESETが $1,349という価格ならSCRにしばらく乗ってフレーム交換という手も考えない訳ではありません。今年日本では20万円だったフレームセットが $1,349というのも驚きです。フレームセットがここまで値下がりをすればパーツのグレードを下げた20万円程度のTCR Adavancedモデルが日本で発売される可能性はゼロではないと見ています。どうやらGIANTは2011年モデルからADVANCEDの大幅値下げを断行するようです。
　レースポジションの必要の無い初心者にとって今回のDefy Advanced3の価格は理想的に見えます。TCR Compositeが同価格なので迷うところではありますが、ADVANCEDモデルの値下がりでCompositeモデルの存在意義は益々減少するはずですから、中途半端にCompositeにするより思い切ってAdvancedにする方が後悔は少ないと思っています。いずれにしても今週中には日本でも2011年モデルが公開されることになるはずですから、楽しみに待ちたいと思っています。