雨ニモマケズ
三月八日、大丸京都店へ「宮沢賢治・詩と絵の宇宙」を見て来ました。
「雨ニモマケズ、風ニモ負ケズ、雪ニモマケズ、夏ノアツサニモマケズ、一日四合ノ玄米ト少シノヤ
サイガアレバヨイ」
賢治は人間も自然の一部だと人間の奢を戒めている。それを動物の目線・気持ちで訴えている。
「注文の多い料理店」の解説を読んでドキッとした。毛皮の人と白熊とのやりとり、自然の中で人
と動物、動物同士、花、木々、風、土、太陽、星、月、等々、賢治は動物の目線で三百六十度、俯
瞰している。生まれる二カ月前にはマグニチュード八.二、亡くなる半年前にはマグニチュード八.
一の大地震と津波に襲われています。まさに天災と凶作との戦いだったそうです。
今回の三.一一の大地震と大津波、それに賢治の知らない原発事故を起こして、いまだ終息出
来ない状況です。絆を口で言っているが、ガレキの受け入れが出来ていません。
風評被害もあっちこっちで起きている。
「一日四合ノ玄米ト少シノヤサイガアレバヨイ」。私たちはより豊かにより便利にと突き進んで
来た。そして原発事故という、歴史上最大の人災を起こしてしまった。
賢治が生きていたら原発はなかっただろう。
平 正次郎さんのエッセイより
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