大同マルタ会

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エッセイ 「雨ニモマケズ」

2013年04月28日 | エッセイ

雨ニモマケズ

三月八日、大丸京都店へ「宮沢賢治・詩と絵の宇宙」を見て来ました。

 「雨ニモマケズ、風ニモ負ケズ、雪ニモマケズ、夏ノアツサニモマケズ、一日四合ノ玄米ト少シノヤ

サイガアレバヨイ」

 賢治は人間も自然の一部だと人間の奢を戒めている。それを動物の目線・気持ちで訴えている。

 「注文の多い料理店」の解説を読んでドキッとした。毛皮の人と白熊とのやりとり、自然の中で人

と動物、動物同士、花、木々、風、土、太陽、星、月、等々、賢治は動物の目線で三百六十度、俯

瞰している。生まれる二カ月前にはマグニチュード八.二、亡くなる半年前にはマグニチュード八. 

一の大地震と津波に襲われています。まさに天災と凶作との戦いだったそうです。

 今回の三.一一の大地震と大津波、それに賢治の知らない原発事故を起こして、いまだ終息出 

来ない状況です。絆を口で言っているが、ガレキの受け入れが出来ていません。

 風評被害もあっちこっちで起きている。

 「一日四合ノ玄米ト少シノヤサイガアレバヨイ」。私たちはより豊かにより便利にと突き進んで

来た。そして原発事故という、歴史上最大の人災を起こしてしまった。

 賢治が生きていたら原発はなかっただろう。

                                      平 正次郎さんのエッセイより



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