いっぱいイチゴをもらった。すっごく甘くておいしいイチゴだった。
「これでもか!っていうくらい、イチゴ食えよ!」なんていっていた。
心筋梗塞で入院した彼をお見舞いに行ったら、退院祝いにイチゴをたくさんもらった。この人は同業の職人さん。年はボクより、だいぶ年上で80歳になる。
車の運転はこれを機にやめたそうだ。「車は甥っ子に挙げたんだけど、まだとりにこねー。忙しいのかな」
入院したのは昨年12月初め。そのひと月前に奥さんを亡くしている。その心労もあったのだろう。
突然、倒れ入院1月の半ばまで入院していた。退院したが自分ひとり、子どももいないので、横浜の山手のマンションにひとりでいる。
お礼の電話をしたら、風邪をひいていた。市販の風邪薬を飲んだら、病の体にはよくなかったらしく、小便が出なくなったそうだ。「ションベンしたくなって、トイレ行ったんだけど、でねーんだよ」慌てて医者に行って抜いてもらったが、まだ、人工肛門のようにしばらくは袋を下げているようだ。
奥さんのこと、自分の体のこと、仕事やいろいろな手続きのこと。それらのことすべて、一人でかたづけなければいけない。
ボクにはできないかな……。