大好き!

美しい自然とともに

エネルギー切れ

2013-10-31 19:02:05 | 日記

自動車に乗るのは快適。

できることがとたんに広がる。少しぐらいの仕事なら、普段乗っている軽乗用車で十分。

打ち合わせもスムースに進んでいく。おかげで売上も徐々に上がってきたようだ。

 

だからといって、良いことばかりではない。

駅の周辺のお店など行きにくい。止めるところがないのだ。

どうしても、郊外の駐車場のあるお店で買物をするようになる。今まで行っていたお店とは変わってしまう。

それに、車を運転するのは目や頭が疲れる。

 

以前は、あまり気にしたことはなかったのだが、病気をした今ではずっしりと疲れが感ずる。

少しずつ体も慣れてきているのだが、夜は帰ると早く布団に入ってしまう。

9時頃には布団に入る。早い時は7時ぐらいでも寝てしまうことがある。

エネルギー切れになって、へなへなとふとんにはいってしまう。

不思議なことに、本当にエネルギーが切れてしまうのだ。

 


「桐島、部活やめるってよ」 朝井リョウ

2013-10-11 22:05:17 | 日記

若い人が書いた本が読みたくなって、探したら、朝井リョウという人がいたので、この本を買ってきて読んでみた。

これは19歳の大学生の時に書いて小説すばる新人賞をとったようだ。

新人賞とはいえ19歳だから、どんなものなのかな。なんて、思って読み始めた。

タイトルのとおり、桐島くんが高校の部活をやめることにより、おなじ部活のものはもとより、違う部活にいる人や、部活に属さない人までに、影響が及んでいく。

桐島くんのことを知らないだけでなく、やめたことを知らない人までにもである。

そんなことを、オムニバス形式で書いてある、青春群像。

 

これを読んでいたら、もう40数年前にもなる高校時代のことが蘇ってきた。

読み進むうちにその頃との距離が縮まって来た。

「自分は誰より『上』で、誰より『下』で、っていうのは、クラスに入った瞬間になぜだかわかる』

こんなところを読むと、小学校、中学校、高校の時の自分の姿がそのまま思い出されてきた。

それは胸の中のモワーッとしたものと一緒に。

みんな、仲は悪くはなかったけれど、「差別」はあった。

 

僕は幼稚園や小学校の頃には人と口を聞くのが苦手だった。

心の中では、人には負けないという自身だけはあったのに。

それでも、だんだんと話せるようになり、高校の頃には普通の人と同じようになった。

しかし、傍目には普通に見えても、内面はさほど変わってはいなかった。口を聞けないことの裏返しのように妙に明るく振舞っていた。

 

前田涼也がカメラ越しに好きな子をみるとき、

「かすみは僕をらを笑わないで、カメラを指ささないで、しんとそこに存在する。

僕はこのレンズが僕の瞳になればいいと思った」

ここを読んだときには、胸の中にあの頃の甘酸っぱい思いが、昨日のことのように湧き上がってきた。

 

胸の中の熱を、どう表現していいかわからなかったあの頃を、心の僅かな動きを見逃さずに書いてくれた。

やはり、新人賞を取るだけのことはことはあるなと本を閉じた。

未来を目指して生きる力を思い出させてくれた。