これから家を建てようと考えた時家を建てる建築業者選びも大事ですが、土地選びでも注意が必要です。
土地選びについて書いてみようと思います。
間取りと並んで、「土地選び」でも誤った考え方が言われているように思います。
例を出して説明しましょう。
上の図は、郊外の分譲地によくあるケースです。(汚い字ですみません)
三方を道路に囲まれた土地は、このような位置で区切られるのが普通です。
Aの土地 東南角 坪単価60万円
Bの土地 南 坪単価55万円
Cの土地 東北角 坪単価55万円
Dの土地 北 坪単価50万円
面積は等しく40坪(約132㎡)の土地があったとします。
ここで質問です。
あなたなら、どの土地を選びますか?
最も価格が高いのは、2400万円のAの土地。南側に面した東南角地です。
日当たりも良く目の前も道路なので人気が高く、実際、売りに出されると真っ先にここから買い手がつきます。
ハウスメーカーさんや不動産屋さんも勧めるのはAとBだと思います。
しかし、僕はちょっと待った!と思うわけです。
実は・・・人気のAとBはメリットばかりではないんです。
その理由は3つあります。
① A、Bは南面に接しているが、必然的に、リビング・ダイニングは南面に配置しますから道路は人通りがあるため、日中はカーテンなどで視線を
遮る必要がある(せっかくの日当たりが台無し)
②また、A、Bは、南側が道路だから最も日当たりの良い南面が駐車場になる
③建築基準法で、「道路斜線制限」というルールがあり、道路からの距離で建物の高さ、
道路までの距離が制限されてしまう。角地は2面で考慮しなければならない
では人気のないCとDは?
CとDの場合、北側道路を利用して駐車場を北側に取り、南側に大きな窓を設けること
ができる。南面に落ち着いた庭、というプランも可能です。
そもそも、「南面神話」は誤解が多いように思います。
例えば北欧の家には、南側には小さな窓しかなく寒い地域なので窓が小さい。
そして北側に庭をつくる。なぜ北側に庭をつくるのかというと・・・それを眺めるためだと言う。
花は南を向いて咲く。北側に庭があれば、常に自分たちに花が向くようになるからだそうです。
では なぜハウスメーカーの家の建つ土地が南道路に面している土地が多いかというと・・・・住宅展示場と営業担当者の持つプラン集は、南向きの土地で南に庭があるパターンが主流だからです。
C、D、を選ばれたら、ハウスメーカーの営業担当は困ってしまうのです。
設計と施工が一体となった小回りのきく工務店や設計屋さんならば、この課題にも答えを出すことが
可能だとおもいます。
もしあなたが、地場の工務店と話を進めていたら、C、Dの土地を安く
買い、浮いたお金でより快適なこだわりの住まいを手に入れることをお勧めしますね。
信頼のおける工務店ならば、こうした土地の事情も分かっている。もし土地選びから始
めるならば、信頼できる工務店や設計事務所の方と一緒に探す、というのも賢いやり方だと思いますよ。