こんにちは大工のともです。
今日は皆さんに知っておいて欲しい事を書きます。
日本の山が危ない!のです・・・・。
森林伐採、大いにけっこう。
木を、切って切って切りまくろうじゃありませんか!
なんて威勢のいいことを言っていると、「お前は環境を破壊する気か」と怒鳴る人が出てきそうです。
が・・・ちょっと待って下さい!
少なくとも日本の山の多くはいま、早く伐採しないと取り返しのつかない局面まで追い詰められています。
果物に食べ頃があるように、木にも切り頃、使い頃があります。
戦後、復興用の資材を大急ぎで確保した日本政府は、同時に植林にも励むよう号令をかけました。
そのときの苗木が、その後立派に成長し、いま切り頃を迎えています。
しかし・・・値段安い外材におされ、日本の木材の自給率は20%台で、ほとんどは需要がなく放置されたままです。
この状態が続けば日本の山は早晩荒れ果てていくことでしょう。
いまは木を植える人より、木を切る人の出番なんです。
日本の木を切り家造りに使うということ・・・
木の家づくりは、伐採した木が倒れる音を合図に
始まります。
切られた木は適切な加工を施されながらゴールを目指します。
真っ直ぐな針葉樹は柱や梁として、節だらけの本はボードなどの二次製品に、ちょっと曲がつた広葉樹はフローリングの板になったり各自が身だしなみを整えながら、木は家の一部となっていくのです。
ただ、木を切ることの意味は、それだけにとどまりません。
山が弱っていく仕組みはこうです。本来切られるはずの
木がそのまま放置され、木が密集してくると、日の光が
根元まで届かず、木は満足に成長できなくなります。
根は細くなり、土をしつかり保持する力も弱まります。
下草も育ちませんから土壌の栄養分も枯れていくことになります。
そんな弱々しい山に、もはや土砂災害を食い止める力は
残されていません。
木を切るという行為は、それだけで国土の保全に貢献します。
もし、切ることをやめてしまえば、山は弱り、ふもとの里の風景は一変してしまうでしょう。
水資源は枯渇し、ガケは崩れ、土砂が下流に流れ出す。文字どおり、
国土の崩壊が進んでいきます。
山は木が健全に生えていることで、水を蓄える能力を保ちます。
もし、山の本が切られずに放置されると、山は「健康」を害し、保水力の崩壊しちょっとした
きっかけで土砂が流出しやすくなります
山が「健康」を害せば、当然生態系も変わってきます。
動物たちの生活の場が脅かされることに食物連鎖の崩壊してしまいます。
「木を切る」ということ。それは「木を使う」ということです。
もし、日本の木で家を建てる人が1人でも増えれば、日本の山の風景は、本来あるべき姿を取り戻していくでしょう。
なによりもわれわれ建てる側が国産の木を使い家つくりをしなければと思います。
国産材の木を家に使うメリットは日本の気候・風土に合っていて、腐りにくく耐久性に優れるため、丈夫で長く快適に暮らせる家を作るのに適しています。
例えば、床には杉板を。杉板はやわらかく人肌に近いので、ほんのりあたたかみも感じます。
昔からよく使われてきた日本の木は、やはり日本の暮らしに馴染みやすいもの。
長持ちすると考えれば、結局は経済的なんです。
そういう思いもあり京都府産の木で家造りをしています。
最後まで読んで頂きありがとうございます.
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