大山の大智明権権(地蔵菩薩)の信仰は、農業神(特に牛馬の守護神)としての
信仰が主で、中国・四国地方に及ぶ広い地域の人々から信仰されました。
春(旧暦4月、現在は5月)に行われる神幸行列(御幸)は
寺院の祭礼として現在も行われていますが、これに対して、
大山の修行的な儀式として行われていたのが弥山禅定です。
この行事は元々、旧暦5月1日に阿弥陀堂へ入り、法華経を書写する事から始まり、
6月14日の夜に弥山(大山山頂)へ登って納経した後に浄水を汲み、薬草を採取する
…という内容でしたが、大山寺号の廃止とともに明治初頭に途絶えてしまいました。
その後、大神山神社奥宮での浄水と薬草の採取を主とした
大山古式祭もひとり神事が毎年7月14日から翌15日の朝に掛けて行われています。
(明治期に神事化されたと思われるが、詳細な時期は不明)
頂上から持ち帰えられた霊水と薬草は神社で神前に供えられ、
祭典が行われた後、神事に参加した一般信者に分け与えれます。
…と、例年通りなら頂上まで行って霊水と薬草を取る予定だったのですが、
残念ながら今回は風雨のため、頂上への登頂が危険なため、
元谷での採取となりました。
▼7月14日~7月15日の神事の様子
※大山情報館1階のホワイトボードにも神事の様子を載せています。
ちなみにひとりの「もひ」とは水を入れる食器のこと。それが転じて
飲料水を表すようになり、もひ(水)を取るので「もひとり」神事に。
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今日8時の気温は22度。16時現在変わらず。天気は曇り。
大山キャンプ場は明日から本格的にオープンします。
▼大神山神社の神事に合わせて参道を歩く人たち&ヒメボタル観察組
あまり知られていませんが、大山にもヒメボタルが出てきます。
時期的にはちょうど今頃がピーク?な雰囲気です。
数はだいぶ減りますが、8月頃にも飛ぶホタルを見ることが出来るとか。