古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第三十四章 借用義定證文之事 其の一

2014年12月12日 07時56分11秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

「借用義定證文之事」第一頁、上の表題部と一~二行目

 

解読 一、金子弐両歩也

    右者去ル子九月貴殿名前ヲ以下浦

読み 一つ、金子弐両歩なり。

    右は去る子九月、貴殿名前を以て下浦

解説 本文も難しいのですが、用語はまともですので、挑戦します。 「借用」・・・「用」の崩し方が難解です。形で覚えましょう。 「義定」・・・『ぎじょう』と読むのが通常ですが、『ぎてい』でもよい。合議して決める事。「議定」と書く方が正しい。「義」の崩し方に注意する。 「證文」・・・『しょうもん』、証拠となる文書。 次は小さく「之」が有ります。 「一」・・・これはいわゆる「ひとつ書き」の「一」では無く、金額の頭に通常、「一」と書きます。読み方は『ひとつ』。 「金子」・・・『きんす』。金額のこと。 「弐両歩也」・・・二両0歩のこと。「也」の字も形で覚える。 「右」の次は「者」で、「右は」。 「貴殿名前」・・・これも読むのは困難です。 「下浦」・・・汚れていて読みにくいですが、「田並上村」に対して「田並浦」の事を略して「下浦」と呼びました。