古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十八章 潮御崎神社・古記録その七十八

2013年08月31日 07時35分03秒 | 古文書の初歩

 

潮御崎神社古記録第十八頁三ヶ浦再申入口上第八行目

 

解読 御急之由ニ付、三ヶ浦串本迄寄合居申旨

 

読み お急ぎの由に付き、三ヶ浦串本迄寄り合い居り申す旨

 

解説 「急」は読みにくいですが、文字の形は納得出来ます。 「串本迄寄合」・・・「迄」のしんにょうの中の「乞」が「占」の異体字です。大嶋浦と出雲浦が串本浦へ集まったと言うこと。 「寄合居申旨」・・・寄り合いして居ると申しているので。最後の字は「旨」となっていますが、意味はつかみにくい。「候間」であれば、意味は通るのですが。


第十八章 潮御崎神社・古記録その七十七

2013年08月30日 05時55分01秒 | 古文書の初歩

 

潮御崎神社古記録第十八頁「三ヶ浦再申入口上、七行目

 

解読 達候。大嶋浦江寄合申筈ニ候得共、此度差出

 

読み (申し)達し候。大嶋浦へ寄り合い申す筈に候えども、この度差し出し

 

解説 はじめは「達」次の縦長の棒は「候」。「申し達し候」・・・言い渡す。上から下へ言う時の言葉です。 「大嶋浦へ寄り合い申す筈に候得共」・・・ここは特に解説は要りません。大嶋浦へ集まる筈であったが。「寄合申す」の「申す」は丁寧語で、「寄り合う」と同じ意味。 「此度差出」・・・この度差し出し。この度の提出書類。 


第十八章 潮御崎神社・古記録その七十六

2013年08月29日 07時58分58秒 | 古文書の初歩

 

潮御崎神社古記録第十八頁「三浦再申入口上、第六行

 

解読 可在之与存候。兎角文言不分明ニ付、又被使札申

 

読み これ在るべきと存じ候。とかく、文言不分明に付き、又使札を以て申し

 

解説 「可在之与」・・・下から返って「これ在るべくと」。前行から読みますと、「自分の書き附けをも差し上げられる義にてこれ在るべくと」。 「存」は「為」によく似ています。次の点は「候」です。 「兎角」・・・『とかく』この場合は当て字です。ここはカナで書く方が正しい。意味は「とにかく」「何にせよ」。 「文言不分明に付」・・・「言」の崩しを読むのは困難です。「文言」・・・文章の語句。文中の言葉。「不分明」・・・明確で無い。判りにくい。 「以使札」・・・使札を以て。使いの者に手紙を持たせて。 


第十八章 潮御崎神社・古記録その七十五

2013年08月28日 08時07分38秒 | 古文書の初歩

 

潮御崎神社古記録第十八ページ「三ヶ浦再申入口上、五行目

 

解読 三浦持合之宮与、自分之書附をも被差上義ニ而

 

読み 三浦持ち合いの宮と、自分の書き附けをも差し上げられる義にて

 

解説 「三浦持合之宮」・・・本ページ三行目と同じ。 「宮」は何度も出ますが、書き方によっては難しい。 「与」・・・「と」。 「自分之書附をも」・・・「分」と「書」の二文字が難解です。「私の文書も」。 「被差上義ニ而」・・・「差上」の次に「候」が脱落している様な文章ですが、一応「候」が無いものとして、読んでおります。「候」が有れば、「差し上げられ候義にて」となり、読みやすくなります。ここの文意は残念ながら理解出来ません。

 


第十八章 潮御崎神社・古記録その七十四

2013年08月27日 06時06分39秒 | 古文書の初歩

 

潮御崎神社古記録、第十八ページ三ヶ浦再申入口上の四行目

 

解読 中ニも被存候。然者難心得与被申越候者、先年之通

 

読み (組)中にも存じられ候。然れば心得難しと申し越され候は、先年の通り

 

解説 「組中ニも被存候」・・・三浦持ち合いの宮という話しは、大庄屋はじめ組の連中もご存知の事である。 「然者」・・・然れば。そうであるので。 「難心得与」・・・下から返って「心得難しと」。「難」が読みにくい。本ページ二行目の最後と同じ文字。承知できないと。 「被申越候者」・・・本ページ三行目のはじめと同じ。「越」の次に小さく「候」があります。承知できないと申して来られたのは。 次は「先年の通り」・・・これはやさしい。