古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第四十八章 乍恐奉願上口上 其の五

2015年09月27日 08時12分11秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

「御米合弐拾八石也」第二頁、上の一~二行目

 

解読 御時節柄奉恐入候へ共、何卒御慈悲之御了簡

    ヲ以本行之通御米御拝借御貸下ケ被為成下候様

読み 御時節がら恐れ入り奉り候え共、何卒お慈悲のご料簡

  を以て本行の通りお米ご拝借お貸し下げ成し下せられ候様

解説 「御時節柄」・・・「時節」が読みにくい。 「奉恐入」・・・恐れ入り奉り。 「候へ共」・・・そうらえども。「候得共」と書く場合が多い。 「何卒」・・・「卒」が難しいが、文章の流れで読みます。 「御慈悲之御料簡」・・・これも定型句です。 「本行之通」・・・この願い書きの通り。 「御米御拝借御貸下ケ」・・・「拝借」も難解です。 「被為成下」・・・下から返って「成し下せられ」。「為」は「せ」とか「させ」と読みます・使役の助動詞。丁寧な言い方になります。 最後は「候様」。お貸し下げ下さいます様。