21世紀 脱原発 市民ウォーク in 滋賀

<脱原発 市民ウォーク in 滋賀> の 活動報告、お知らせなど を掲載 ♪
ときどき、トピックも ~☆

もし いま、九州で  破局噴火が起きたら・・

2016-10-27 23:24:00 | 記事
< さいなら原発・びわこネットワーク ニュース第4号より >

◆◆ さいなら原発・10.23びわこ集会 開催! ◆◆



10月23日、大津市におの浜の解放県民センターホールで、「さいなら原発10.23びわこ集会」が開かれた。峯本敦子代表世話人の司会で、永島鉄雄代表世話人の主催者挨拶に始まった集会は、「灰に埋もれる日本、そして原発~破局噴火と日本の原発」とのテーマで、世界各地の古いカルデラや地質名所を訪問し研究を積み重ねられている、元京都府立高校教師の古儀君男さんの講演を受けた。

直前に36年ぶりの阿蘇山の大噴火と徳島・大分の地震があり、川内・伊方・島根原発の被災が心配される中、タイムリーなものとなり関心は高く、100人の市民が熱心にパワーポイントの画面に目を見張り、講演に耳を傾けた。


活発な質問の出た集会

古儀講師は『火山と原発』(岩波ブックレット)を著し、「20世紀には火山が異常に静かだった。もしいま、九州で破局噴火が起きたら・・・最悪のシナリオに目を向けよ」と訴えた。「火砕流によって、九州の大半が壊滅し、降下火山灰で日本の国土と社会は壊滅的被害を受けるのみならず、50数基の原発はメルトダウンして制御不可能となり地球汚染をもたらす」と喝破する。問題はその場合日本の再生は長期間困難だが、原発汚染がない場合は数10~数100年で再生できるが、原発がある場合は数1000~数万年に及ぶだろう。そして地球規模の寒冷化が起きる(3~5℃低下「火山の冬」)という。

結論として「火山と原発は共存できない。火山庁の新設を。オスプレイ100億円の十分の
一の年10数億円しか予算がない現状で、気象庁火山課には専門家が14人しかいない」と。川瀬美智子代表世話人(滋賀県教組委員長)のまとめを受けて、古儀講師を先頭に参加者は、関電滋賀支店前を一周する街頭デモに繰り出した。


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▼ 報告① 北海道 泊原発再稼働阻止行動 の報告 ▼

10月7日 0:30舞鶴港発~20:45小樽港着
10月8日 札幌へ移動 13時から集会・デモ
      終了後2時間余りの倶知安へ 19時から21時半まで全国相談会
10月9日 8時半から11時半まで全国相談会
      13時から泊原発を一望できる岩内の高台で集会・デモ

札幌大通公園の集会には主催者発表で2400人。実数に近いと思います。
ぼくが認識した限りでは政党の旗・幟はなく、労働組合の旗はちらほら。
ほとんどが市民の感じでした。
何人かの著名人と地元を主とした人の発言。
その後のデモは30分余りでちょっと物足りない印象。

岩内集会は猛烈な風と時折の強い雨。
長そでシャツにセーター・上着・さらに合羽を着ても寒いぐらい。
倶知安から移動した人は80人程度でしたが、
開会近くなってから次々自家用車が駆け付け、最終的に250人。
あの天候と不便な立地を考えれば、とても多い。

そして、あとから来た人何人かに聞いたら、
多くの参加者が原発立地に近い人たちでした。
主として若狭で活動している経験から言えば、それも驚きです。
デモ中、路地奥から出てきての応援もありました。

大阪高裁で決定が覆れば高浜が動くことになるので、
全国相談会の場で、次回は関西での集会と全国相談会が決定されました。
これについては早急に準備会議を開催し、提案を発信します。

残り寿命は長いわけでなく、また北海道へ来られるかどうかわからないので、
その後3日間は観光。
その3日間で20人以上の人に、「泊原発反対で滋賀から来ました。」と話しかけると、
1/3は無関心か賛成だけど口に出さない?
残り2/3の人に共通するのは、「北海道は水力と天然ガス発電があるので原発はいらない。」という意見でした。この人たちは消極的反対とはいえるでしょう。

9日、岩内町のこじんまりした宿の喫煙所で話しかけた元気なお母さんからは「みんなに言ってあげて。」と頼まれ、
彼女らの部屋へ行くと、女6人・男5人・4歳と1歳の女の子のグループ。
ぼくは講義できる器ではないけど、
札幌で余ったビラがあったので、それを皆さんに配布し要点を説明。

若い人が「電気料金が高くなる。」と言うと、ちょっと年長の人が「泊で事故があったら俺たち小樽に住めなくなる。」
ぼくは議論の中に入らず、子供たちにせがまれぼくらの部屋で遊び相手。
部屋を出るとき「お邪魔しました。また来るからドアを開けておいてね。」

翌朝もまたやってきました。
滋賀から移住している別のお父さんが、「僕も原発反対です。」
「頑張ってください。」「私ら何もできなくてすみません。」という声は若狭と同じです。
原発に近いところは再稼働賛成、ちょっと離れたところは首長も含め反対、100kmぐらい離れると無関心、放射線の拡散と同様濃淡があるでしょうが、おおざっぱに区分するとこんな感じでしょうか。

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▼ 報告② 10月17日~18日 アメーバデモ ▼

2日間延べ25人で、福井県若狭町・美浜町・敦賀市でもんじゅ廃炉に関するビラを配布しました。21日に美浜町議会が臨時議会をわざわざ開催し、もんじゅ継続を決議しようとしているというので、17日昼に美浜町庁舎前で抗議行動を行いました。

しばらく経過すると総務課長が「役場敷地から出ていけ」と言ってきたので、さらに抗議。
通りがかりらしい地元の人の応援もありました。

どの地域でもそうですが、地道に活動を継続するのが何よりの力になります。
裁判も選挙も、大衆運動があって初めて成立します。

以上、報告①②とも、さいなら原発・びわこネットワーク世話人で
若狭の原発を考える会の高瀬元通さん。

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11月の予定 → コチラ

何もかも未確定の 核廃棄物 地下処分問題

2016-10-18 23:50:44 | 記事
◆◆ 報告:何もかも未確定の 核廃棄物 地下処分問題 ◆◆
      ~「地層処分セミナー」に参加して~


去る9月11日に大津市内の「ピアザ淡海」において原子力発電環境整備機構(NUMO)の主催で核廃棄物の最終処分についての「地層処分セミナー」が開かれ、私も参加しました。参加者は約40人、私の他にも市民ウォークの参加者が数人参加されていました。

国が現在計画している「地層処分」というのは、原発の使用済み燃料を再処理して再利用可能なウランとプルトニウムを回収し、回収後に残された高レベル廃棄物を液状のガラスと混ぜて金属の容器に収め固体化してから周囲を粘土で固め、地下300メートルの処分場に埋設し、人間が近づけないように埋め戻して完全に閉鎖し10万年間保管するというものです。

主催者側からはNUMOの関係者8人、説明役の専門家二人(産業技術研究所の関係者、埼玉大教授)が出席、前半の約1時間半、ビデオやスライドなどを用いて地層処分計画の全体的な説明が行われ、後半の約1時間半、四つのグループに分かれての質疑が行われました。各グループにNUMOの職員2名が付き、参加者の質問などに答え、ときおり説明役の専門家が加わるという形式で行われました。原発問題で国の機関の関係者と直接話を交わし議論することができる機会は稀にしかありませんので、参加者は次々に疑問点をNUMOの職員に尋ねました。私などが行った主な質問と答の内容を以下に簡単に記します。

【果たして使用済み燃料を六ヶ所村に建設中の再処理工場で処理できるのか?】

使用済み燃料を再処理したあとの核廃棄物を処分するという計画とされているが、現在青森県に建設中の再処理工場は建設開始から20年以上も経過しているもののトラブル続きで22回も稼働開始時期が延期され未だ稼動するに至っていない。このため今後、再処理後工場が稼働しないため処理ができない、あるいは稼動しても予定の処理能力を大幅に下回り計画通りに処理できないという事態が生じる懸念がある。その場合、計画を根本から見直さなければならないことになるが、そのような事態も想定しているのか?
この質問には確たる回答は示されませんでした。ただ「現在、全国の原発の敷地内にすでに溜まっている使用済燃料(約2万トン)を処理することを考えている」と答えたに過ぎませんでした。

【果たして日本国内に地層処分に適した場所が存在しているのと言えるのか?】

NUMOの説明では、今年度中に「科学的有望地」を発表するとしている。しかし、はたして日本国内に地層処分に適した場所(地層)が存在していると言えるのか。欧州大陸や米大陸には5億年以上安定している「安定陸塊」とわれる地層が広く存在しているため、地層処分に適した場所が存在しているかもしれないが、日本は大部分が火成岩などであり、欧州や米国のような安定した古い地層は存在していないことを考えるならば、日本には欧米におけるような「適地」は存在していないのではないか?このことをどう考えているのか?

この質問に対しても直接的な科学的な答が示されなかったばかりではなく、NUMOが言うところの上記の「科学的有望地」は曖昧な意味しか有していないことが明らかになりました。

すなわち「科学的有望地」というのは処分場建設に適している地質を有している土地を意味しているのではなく、単に処分場の建設に最も適していない火山地帯や活断層地帯を除いた部分を意味しているに過ぎないのです。火山地帯や活断層地帯を避ければ、どこでも「科学的有力地」であるというのがNUMOの考え方であると思われます。NUMOが配布した資料には「科学的有望地」に関して「火山や活断層などの影響を考慮しても、地層処分に明らかに適さない場所が国土の大半を占めているわけではない。逆に少なくとも調査してみる価値がある地域は、全国的に広く存在することが示されることになるはずである。そのことで火山国の日本では地層処分はできないのでは、といった不安解消に役立ち、日本での地層処分の実現可能性に関する理解が進むことを期待している」と科学的根拠に欠けるあいまいな展望が記されています。このようなやり方で、果たして国内での地層処分の可能性に関する理解が進むのか、疑問を感じざるを得ません。

【果たして10万年も安全に管理できると言えるのか?】

地層処分後10万年ものあいだ保管するとしているが、日本学術会議は「現在の科学では数十万年の安全は証明できない」としている。安全性が証明できないまま地層処分を実行してよいのか?

この質問に対する答は核廃棄物を収めた容器は地中で長期期にわたり安定しており破壊されるような可能性は小さいという一般論的説明に終止しており、何らかの十分な科学的な証拠やデータを伴った答や考えは何も示されませんでした。

【可逆性を有する処分方法を考えるべきではないか?」

地下深くに処分し人間が近づけないように埋め戻した場合は、処分後に地中で大きなトラブルが生じた場合に何も対応できないことになる。このため、万一のトラブルに対して人間が対応できるような方法、すなわちフランスで考えられているような「可逆性のある地層処分」を考えるべきではないか?

この質問に対しては、「新たな基本方針で、地層処分を前提としつつ、将来世代が最良の処分方法を選択できるよう、基本的に《可逆性》を担保することにしており、そのために処分場を最終的に閉鎖するまでの間《回収可能性》を確保することがNUMOに求められている」(NUMOの配布資料より)としていました。

【核廃棄物をこれ以上生じさせないために原発の稼働を中止すべきではないか?】

片方で依然として原発を稼働させることにより核廃棄物をあらたに生み出していながら、他方で最終処分場の建設を計画するようでは、際限なく問題が続くことになる。それより、まず使用済燃料をこれ以上増やさないために原発の稼働を今後中止することが必用ではないか?この疑問にはまったく答がありませんでした。

以上に記しましたことから分かりますように、様々な問題点のほとんどに不確定要素が存在しており、そのため参加者の質問に対する答はつねにあいまいなものでした。核廃棄物の最終処分問題は未だ五里霧中と言わざるをえません。しかし、国は様々な不確定要素をそのままにして、今後「科学的有力地」を国民に提示するなど、計画を推し進める姿勢を強めることになるものと思われます。まことに厄介な問題ですが、今後市民の立場から国のやり方をしっかり見守り監視していくことが必用です

2016年10月17日

《脱原発市民ウォーク in 滋賀》
 呼びかけ人のひとり、池田 進
 電話:077-522-5415
携帯:090-5653-2391
 Eメール:ssmcatch@nifty.ne.jp


♪ お知らせ ♪
<脱原発 市民ウォーク in 滋賀>
10月は独自の取り組みをおこなわず、
「さいなら原発10.23びわこ集会」に合流します。 → コチラ

11月の予定 → コチラ



9条ネット・滋賀 第50回 学習会

2016-10-16 22:25:02 | 記事
市民ウォーク実行委員会・呼びかけ人のおひとりである
稲村守さんより投稿がありましたので、以下に掲載します。

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<9条ネット・滋賀 第50回学習会>

と き・2016年12月16日(金)19:00~           
ところ・草津まちづくりセンター TEL077-562-9240           
参加費・¥500 (学割あり)    
アクセス・JR草津駅西口下車。西へ進み、二つ目の信号を越えて
     一つ目の角を左折         

テーマ・最新の憲法情勢・・安倍首相の野望           
講 師・大阪経済法科大学 澤野義一法学部教授(憲法専攻)   


▼澤野義一さんの原発と憲法を問う意欲的な著書
 『脱原発と平和の憲法理論』
  法律文化社・刊
  2015.11.3発行
  175頁、¥3600+税



◆◆ライブ~歌で時代と平和を考える~VOL3が開催されました◆◆

憲法があるから私たちの今がある
歌で時代と平和を考える~VOL3開催 
---- 1000人委員会・しが ----

10月8日(土)、滋賀県近江八幡市文化会館ホールで、
「ライブ~歌で時代と平和を考える~VOL3」が開催された。

主催は「戦争をさせない1000人委員会・しが」。
中でも自治労・県教組の若い組合員が中心に企画立案準備を行った。

昨年5月から「ことばから音楽へ、ことばから声へ」として
高校生にも参加してもらう平和コンサートや、
昨秋びわ湖岸での沖縄をテーマとしたコンサートと模擬店
によるフェスティバルを取り組み、今回がフィナーレとなった。

3回のライブに、滋賀県弁護士会所属・伊藤建弁護士(30歳)の
コーディネートによる「憲法しゃべりば」を2回はさんで、
平和フォーラム加盟労組役員登場の寸劇のビデオを見ながら、
老若男女12人が「個人の尊厳」や「立憲主義」、
アメリカ独立宣言・フランス革命など民主主義獲得の歴史に
思いをはせる討論会をおこなった。


そのことを通じて憲法9条を守ることの重大性を確認する、
その中身を研鑽するために伊藤弁護士を講師として、
5回の憲法学習会と会議・準備作業もおこなってきた。

この「ヒップでホップなLIVEで憲法しゃべりば」は、
「私たちの生活の中に溶けこんでいる音楽。身の回りの疑問に
ふと気づき、立ち止まって考える時、毎日の暮らしの中に寄り添う
音楽と同じくらいに、憲法も、私たちの背中を押してくれるようなもの。
そして、私たちを守っているのが憲法です」と呼びかける。

未来の憲法のありようを考える時、
いつでもどこでも団塊の世代が多数派の憲法集会を脱却すべく、
17歳の自作曲も披露してくれた高校生ギタリストにも
シンポジストになってもらい、
JR草津駅前でいつも歌っているラッパー・山本びんたさんと
仲間たちのエンディングライブでは、ジーパン姿の伊藤弁護士も先頭に立って、
憲法メッセージラップを決めた。




◆◆ 10月2日、若狭の原発を考える会主催 ◆◆
11歳での広島被爆体験を語り、美浜原発3号機再稼働の危険に
思いをはせる米澤鐡志さん。
会場いっぱいの盛況。

外では熊川いっぷく時代まつりの人波。
鯖街道の宿場町。


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♬ お知らせ ♬
<脱原発 市民ウォーク in 滋賀>
10月は独自の取り組みをおこなわず、
「さいなら原発10.23びわこ集会」に合流します。 → コチラ