7月23日(木)
マスクする素顔の見えぬもどかしさ
おまけに波打つ衝立。クリアなビニールカーテンであれど鬱陶しい。聞こえぬ耳でつい身を前のめりにしている。プール上がりで耳の中は水浸し補聴器は使えないもどかしさ。
宇野千代、やなせたかし、そう遠くない昔なくなったヒトの本ばかり読んでいる。佐野洋子もいらしたか。当たり前だが本の中では皆さん元気で饒舌だ。ばったばったとクロールで素早いターンをしているようにも見える。幾多の本を枕元に朝に目覚めてうつらうつらお昼まで眠っていた。12時間ほど眠っていた勘定になる。たぶんもっと眠れそうな気配はあったがまあ、起きねばと起き上がったのがお昼を半ば過ぎていたのだった。あまり食欲はないもののまるちゃん正麵塩味にひとつかみのモヤシ、スライスしたゴーヤ、厚めに切ったズッキーニ、おでんだね二つ、ソーセージなど入れて食す。
出むいたプールの更衣室に蚊が一匹ぶんぶん飛んでいて叩きつぶそうとしたら身をかわして逃げられたのだった。さすがスポーツクラブの蚊は運動神経がただならぬ。平日午後のプールは灰色人だけで静かにしておっとりしている。騒がしいのはジャクジーで二人だけでもおばさんは声高い。喧嘩しているように怒鳴り合っている。耳も遠いのだ。
帰りがけ水を汲みに立ち寄ったスギ薬局で 雨降ってますか とクリアなビニールの衝立越しに声が掛かる。大きなアナログ時計が小さなデジタルに変えたいつもの飾り気のないエー子さんが今日はレジに立っていた。何か買わなきゃとは思えども取りたてて買うものはなく雨の会話がちょっと続く。大きな腕時計は電池切れで蓋が開けられなくて。たぶん特殊工具のネジ開けがいるな。今時時計など買った方が安い。
腕時計の話の途中でお客さん二人ばかりがレジに来る。腕からはみ出すように巻いていた大きな腕時計似合ってたのにねえ。アタシはふらりふらりと自転車にまたがった。安全は歩くが一番なのに自転車に乗ってしまった。歩くのは暑い。この蒸し暑さの中走っている人もいる。
今日は古巣に臨時のお仕事。お世話になったエスネさんに会えると思ったのに名前がなかった。移動したんか退職したのか。上の娘さんは三十を越えているはずだ。そこそこのお歳にはなっている。到着経過を忘れてしまった。早めに出ればよいか。
厨房メモ。
梅雨はいったん小康状態。