居間塵(imagine)

居間塵、と書いて、イマジン。その日その時、流れゆく時の川から、思いつくままに掬いあげる。絵図とポエムの棚

工事中

2012-03-12 11:37:26 | ポエム

工事中

警備マンが
赤い電飾棒をふって
歩行者や車の安全通行を
保全している

 
今朝の僕の脳内工事にも
一瞬の休憩もなく
はたらいている

超音速か光速か
どちらもエレクトリックで
ニュ-ロンとニュ-ロンの間隙に
架橋する工事は
素早いので
物にふれる瞬間は
あっという間の工事で
確実である

一体これらの仕組みは
ゴッドがくれたものなのか
それとも
ネイチャ-の奥底に
まるでマグマのようにドロドロと
存在しているのか

どちらにしても
この素敵な装置は
命であり命取りでもあるという
裏腹な性質をあわせもっているらしい

警備マンが
ちょっとでもうろついて
現場をはなれたら
・・・・・だ


窪んだところ

2012-03-11 09:58:09 | ポエム

窪んだところ

底には少しの湿潤
胴まわりには乾燥
直径2メートル
深さ10メートル
雨が降る
小さな井戸

覗きの顔
時々ゆらゆら
光が来る方向に
手をかざす
ぼっと赤い手になる

光線の影のように
その窪みにも
ぽっと明るい小さな鏡

肉眼では見えない
ちいさな生命が
生きている

世界

 

 

 

 

 

 


闇夜

2012-03-10 13:43:06 | ポエム

闇夜

闇夜にカラスよりも
闇夜に黒ライオンのほうが
想像する価値があるとおもいませんか
それはカラスよりもライオンのほうが
リゾ-ト的だからでしょうか
いや黒いライオンは見たことないからです
それが闇夜にいるわけですから
ナンセンスとミステリ-が重なって
ますます興味津々呼吸も早くなりそうです

なお闇夜は近年少なくなっていますから
ない物ねだりが高じて
闇夜に黒ライオンなどという
ナンセンスをえらびたいのです

「絆」というコトバが
暗躍するまえに

 

 


2012-03-10 01:01:12 | ポエム

このごろは
コトバ尻に
「活」をつける
生活は今でも生活だが
婚活就活とかがくちにでる

豚活は字誤りだし
験活とかがうかんでくるが
おなじ読みでも
憲活はどうだろう

「憲法」にかんする活動
合憲、違憲、改憲、などが
時々頭をよぎるが
あまり流行りそうにもないな

遊活も活躍か
一生懸命に遊ぶというのも
たいへんなことだと思う

「活」とは
ノドがかわくものだネ

 


符箋

2012-03-09 22:08:02 | ポエム

付箋

本を読んでいる時
刺激を受けた場所を
あとで直ぐ探せる様に
その頁にはさむ
何の変哲もない紙片

彼女は本の中で
綺麗になる
感動的
衝撃的
妄想的
希望的
可能的
な作用を取り入れて
見違えるようになる

彼女にとっては
何の変哲もない
紙片どころか
効果は@以下のように
知識の組織に所属できて
そこを自分の棲家にできるから
自分を生かせるから

綺麗な付箋イズム

 

 


2012-03-09 18:06:19 | ポエム

世の常の習いの橋の下
流されたり
破壊されたり
透明と混濁が
同居したり
音もなく
ワイワイ叫びながら
高みから低みへと
日柄一日倦むこともなく
コトバが大量流出している

ひと時大量販売とうたわれて
大量生産システムが開発され
ス-パ-マ-ケットが
郊外の田んぼのどまんなかに
マホウの国の城のようにあらわれ
列をなした車がではいりした光景と
よく似ている

たまには赤児をだくように
大事にすくいあげて
耳をあてがい鼓動を聴き
きらめく星が
大切な言葉を発していないか
静寂を呼びよせて
聴聞しないと

 

 


2012-03-07 22:26:37 | ポエム

何かの欲望とか意欲とかが
現れてくる気分が
ソットぼくの部屋のドア-のかげで
たたずんでいるように思ったので
何かのとは何かと
整頓してあたりを片づけていたら
ごく小さなシッポのついている
動くイラストがちらっと見えた
そんなものは夢の中にしか現れない
きのうの午後の食後のお茶を飲んでいるときに
舌の先にくっついて
ぼくの許可も得ないで
いっさんにノドの奥をとおり
それからハナとミミをとおり
言語屋さんが開店している頭のなかへ
入り込んだ事を思い出した

ぼくの好みの表情をした
そのちいさなシッポのついた
イキモノのような動くイラストは
言語屋さんでなにか購入しているのだが
コトバがちがうので
店員さんとの意志が疎通しないので
シッポばかりをふっている始末だ

その間はぼくの頭のなかは
混乱状態で茫然自失だ

ぼくはその動くイラストのシッポをつかまえて
ぼくのそとへ引っ張り出さないと
言語屋さんが倒壊してその下敷きになりかねないのだ

もうすこしでシッポに手がとどきそうだが

 

 

 

 


2012-03-07 13:25:36 | ポエム



春呼び鳥
頭に
火が二つとは
燃えている帽子を
かむっているのか

おだやかな
春の林で
美声を挙げる
あまりのうつくしさに
木々が燃えるのか

頭がカッカしてきて
ホ―ホケキョで
耐え忍んでいるのか

あたまに火を載せた鳥よ
おまえは
いわずとしれた
曲芸師


道を行く

2012-03-07 02:05:24 | ポエム

道を行く

長きにわたって
曲がりくねった
あるきにくい
一っ本道
もうなれてしまって
なんともないわ
このつぎ何処で曲がるのか
眼にはっきりと見えている
おおきな川の縁の道を
流れに沿っていくだけだ

やがて流れは海へでる
荒海か凪海か
白い太陽が浮かぶ波間に
うきしずみする西洋の壁画の人物
沢山盛った果物の類
葡萄酒のグラスの中身は
海の水

それらを見棄てて
海辺の道を
風に潮に魚族の香り
漂う中を
ひたすらにゆく

波打ち際に
残る足跡
暫し
留まり

波は
新しい足跡を
幾度も待つ


日差し

2012-03-05 00:55:19 | ポエム

日差し

 

可愛らしい

小さい花が

おはようございます

といって

僕のあしもとに

たっていた

 

僕のくつにもうすこしせっきんしていたら

とおもったら

可愛らしいのが

おそろしくなって

そっとまわりみちをした

 

日差しが

小さい花をつつんだ

 

 


2012-03-05 00:37:31 | ポエム

 

なんだかげんかんで

ガヤガヤといっているので

ようすをみにいったら

牛が手紙をもってたっているので

もおたくさんバックにはいらないくらいの

手紙をもらったからいらないというと

もうすこしもらっていただきますと

ポイントがつきますので

そういって牛はいっこうにかえろうとしないので

しかたなくその手紙をうけとった

 

もうわすれたころに

ポイントという犬がやってきて

ワンワンほえるので

おなかがすいているのかとおもって

のこしておいた手紙をやると

なかみもよまずにみんなたべてしまった

 

 

それから一通の手紙もこなくなった

 


記憶

2012-03-04 23:35:15 | ポエム

記憶

 

その袋は

何も入らない

けれども唯一(ただひとつ)

一度粉末にして

曝して干して

防腐剤で固めた物は

簡単に入る

 

その袋は

鋼鉄で出来ているが

道化師が持つと

軽々と振り回す

秘密の忽(こつ)は

要らないものを

捨てるからだ

 

重力からの

脱走だ