史跡聖寿寺館(しょうじゅじたて)跡案内所。青森県南部町小向字正寿寺。
2022年10月4日(火)。
聖寿寺館跡からの出土遺物。
櫛払(くしばらい)は高級化粧道具の一つで、櫛についた汚れなどを払うものである。
江戸時代中期まで津軽半島や下北半島にはアイヌ部落が数か所存在していた。戦国時代、津軽為信は津軽地方でアイヌ部族と戦ったという。本州アイヌといわれるアイヌは鎌倉時代・室町時代、東北地方にどの程度残存していたのか謎が残る。
骨格製品(こっかくせいひん)。
聖寿寺館跡から出土する特徴的な遺物として、骨角製の骨鏃と中柄、櫛払がある。中柄は鏃(やじり)と矢柄をつなぐ道具で、北海道のアイヌが使用した弓矢に多く見られる。聖寿寺館跡からは他にもアイヌが制作したと考えられる骨角製品や制作途中の鹿角が一定量出土しており、北方とのつながりが想定される。