ハブ ア ナイス doi!その2

たまあに振り返ったことや、ちょっと考えたことを綴ってゆきます。

木曽御嶽登山旅11

2024-08-21 20:39:14 | 山行き

もう一度荷物を確認して、
展望地まで登ってゆくことにしました。

今にして思えば、少し登って帰って来るから、
荷物を少し整理していけばよかったですね。
いらないものは、
小屋に置かせてもらうみたいなね。

荷物フル装備で、展望台に向かいます。
15分くらいでつくそうです。
小屋をでて進んでいきますが
すぐに後ろを振り返ると、
驚くほどの石碑が小屋の周りに並んでいます。

この辺りは木もほとんどはえていない
森林限界ですので、くっきり見える石々には
いろんな願いとか希望が
託されているんでしょうね。
もうまるで人々の熱い思いが、
山の斜面に張り付いているようです。

生えている植物も、
この辺りは一気に変わります。
ではここからdoironの植物観察コーナーです。

これはイワギキョウですね。



小さな株でもくっきり花を咲かせます。
同じようなキキョウでも花の中に
毛が生えているのが
チシマギキョウと覚えておきましょう。
このイワギキョウは小屋の周りにも
かなりはえていました。



そしてこれはコケモモ。
この果実を果実酒にすると
とてもおいしいお酒になるんですが、
まあこの辺の植物は採集禁止ですね。
和泉山脈にあれば採集するのになあ。
むかし北アルプスの、
めったに人のこない山小屋で
いただいたことがあるのは忘れられません。



そしてこれはアオノツガザクラ。
あまり派手ではないのですが、
ほかの植物が生えない様な
岩場に咲いていたりもしますので
目立ちます。

まだまだありますよ。



これはコバイケイソウ。
株的には大きいし、
各地で見られる高山植物です。



そしてこれがミヤマオトギリ。
戦国時代に弟を切るような戦が
あったことにちなみ、
葉っぱに赤い血の跡があるような植物です。



そしてこれは可憐なコイワカガミ。



登山道のすぐ横に可憐に咲いていましたが、
荒らされることもなく
しっかりと咲いています。

山登りで景色を楽しむのもいいけど、
こんな花々に出会うのはなんか
とっても嬉しいことです。

しばらく上ると、大きな展望台に出ます。

たぶんこの辺りに、
女人禁制の起点となる金剛童子の
石があるはずなんですが、
ここに行ったときはそんなことも知らずに、
遠くの景色をたのしんでいました。



向うの御嶽の遠くの尾根の途中に
でっかいビルが建っているのが見えていますよ。
どうもあれが王滝口の
登山開始場所でしょうねえ。
たぶんdoironも昔はあちらから
登っているはずですが、
あんな建物はなかったような気がするなあ。
もう50年近い前の話です。

ということは宿も見えるのかなあ
とも思い探したのですが、
これは見つかりませんでした。

この展望台から、もう少し上に
上がってみましたが、
この辺りも石碑だらけです。

御嶽は本当に宗教の盛んな山です。
今も女人禁制をしている
大峰山の規模の大きい感じですね。

うえに向かっている二人に
エールを送りつつ、われらは
小屋へと戻ってゆきます。



あれだけ小屋の中で休憩させて
いただいたので、
ここはひとつ小屋の珈琲でも
いただいていくことにしましょう。

コーヒー二つ、甘酒一つを頼んで、
もうしばらくここで
休憩していくことにしましょう。

続く

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木曽御嶽登山旅10

2024-08-20 21:05:00 | 山行き

歩荷(ぼっか)に道を開けると、
「ありがとうございます」
と声をかけて通り過ぎてゆきます。

「大変ですね。頑張って」


「はい。毎日のことですから大丈夫です」


とはすごいお言葉。
励まして見送ればいいのですが、
「女人堂はもうすぐですか?」と
聞くひとがいました。
すると立ち止まって説明をしてくれました。

「このすこし先に立派な橋がかかっていますので
そこがこの区間の中間点ですね」と説明。
いやあ親切でとてもありがたいのですが、
一方で気の毒です。
後ろを振り返るのもバランスを取っています。
まあ親切な山人ですね。
後光がさして見えますね。

そんなアドバイスに従って、
気合を入れてまた歩き始めます。

この辺りから、皆さん自分のペースで
登り始め、二人が先行してゆきます。
現行のマラソンランナーの
女性ですからとても元気です。

傾斜が少し急になってきました。
一歩ずつの歩幅が大きくなってきますので、
知らず知らず疲労がたまってきます。
そして、先ほど歩荷が説明してくれた
橋のところに出ます。



ああ、この橋はイオングループが
負担してくれているんですね。
ありがたいです。

エスカレーターでもいいのになあ、
なんてことは決して言いません。
道に橋が架かっているということは、
道が濡れているからです。
そうそうこの山を登っていて思ったのは、
水分が豊富な山やなあってことです。

山の下には池がたくさんありましたし、
コースの選び方かもしれませんが、
ところどころで簡単な沢のように
なっているところも何か所かありました。

天気が悪いのも関係しているけどね。

そして生えている木はだんだん
高所の木になってゆきます。

カラ松、ダケカンバ、ナナカマド。

中間点も過ぎたということが、
よりいっそう歩く気持ちを
増幅してゆきます。

頑張って一段一段、
そして先へ先へ一歩一歩と
進んでいきます。

シャッターミスで押されていた写真に
ツマトリソウが写っています。
高山植物ですねえ。



そして道標は頂上まで2400m
とか書かれています。

さっきのどうも山小屋までの
距離が書かれてあった道標と
突き合わせて、女人堂が近づいてきている
のを喜んでいます。

そしてついに八合目の女人堂に到着です。

雨は結構降り始めていますので、
同行していた女性は
「私はここまで」と言ってます。
そうですね。
天気予報通りに荒れ始めています。

しかし先行していた二人は、
この先に見えている9合目まで
入ってみるわというので、
無理しないようにと送り出しました。



たぶんここからは森林限界を超えるので、
雨風はかなりきつくなるのでしょうが、
まあある意味、慎重な二人ですから
安全でなければ戻るでしょう。

一方で僕らはここの山小屋の
入り口を借りて休憩です。

カウンターには先ほど追い越していった
歩荷が座っています。
彼曰く、もう少し歩けば、
見晴らしのいいところがありますよ
ということだったので、
じゃそこまで行こうと
腰を上げたのでありました。

どうも今思えば、その辺に
金剛童子があったのですね。
そこまでいけば、その昔女人が
登れた最高地点だという思いが
彼には会ったのかもしれません。

続く

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木曽御嶽登山旅9

2024-08-19 20:57:18 | 山行き

山の中を若干下ってきて
たどり着いたのが7合目の行場山荘。



まだ空いている様子はないなあ。

小屋を素通りして先にと進んでいきます。
まだみんな元気です。
本当はのぼり初めのころは
石碑なんかを縫うように
上がってゆくのかなと
思っていたのですが、
余り石碑類はありません。
ところどころにこんな石票があって、
ここには「第十二番 覚明行場」



と書かれてあり、道から少し
上がっていったところに
お堂があったりします。



ではこの覚明行場とは何でしょう。

これはねえ調べてみると
とても大事な人でした。

覚明さんが行をおこなったところと
その時は思っていたのですが、
そうではありません。
覚明行場という名前の僧なんです。

昔、この御嶽は女人禁制で
八合目の金剛童子から上は
男性しか登れませんでした。
それを一般に解放しようとしたのが、
この覚明行場という僧でした。

この人のおかげでいまも
女性がこの山に登れる
というきっかけを作った人なんです。

そもそもこの山に登るには
宗教的にいろんな制約がありました。
登れる日は1年で一日だけという
制約もあったそうです。

でもそんな制約も今は全て溶け、
だれでも登れる山になっている
というのが今の御嶽です。
そんな制限で一時はこの8合目の
女人堂より上は女性は登ることはできず、
女性はこの堂に待機していたので
こんな名前になっていたんだそうです。

こんなことを知れば知るほど、
この登山道に刻み込まれた人々の心や
体の動きを感じることができるんでしょうね。

ここの7合目の標高が2140m、
次の8合目にある女人堂2480mを
目指して登ってゆきましょう。

一歩一歩が修行です。

7合目以降はあまり平坦地もなく
登りが続きます。
みんなの体力を考えて30分に一回の立ち休憩、
1時間に一回の休憩を入れて登ってゆきます。
でもここにきている女性はすごい元気。
他の登山者の女性人もとっても
元気に登ってゆきます。

おっさんはへえへえ言ってるのにね

ああ、ペットボトルの水よりも
ビールが飲みたいなどと
罰当たりな思惑を抱いたりしています。

道の様子はと言いますと、
これは悪くありません。



木の階段があったりします。
ただ少し老朽化して、石段が
軽く動いたりすることもたまにはあります。

doironは一番後ろを歩いていますので、
逆にそんな動きを見ながら
余裕で登ってゆきます。

では設置されている道案内は
どうかと言いますと、
先人がつくった道は意外に深く
クリア―ですから、間違える心配はありません。
それにこんな登りの途中にも
いっぱい石碑があるのかなと思ってましたが、
それはなかったです。

ただ、合間にひっそりと関係者以外には
何なのかわからん石が
ところどころに置かれてありましたね。

またあと山頂までの距離とかも
木に貼られた案内にかかれてありましたが、
これはもうあまり気合が入っていません。

もくもくと登り、途中で休憩してると
後ろから歩荷(ぼっか)の人が上がってきました。

荷物を山ほど抱えています。
山小屋に荷物をあげているんですね。
道をあけましょう。

続く

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木曽御嶽登山旅8

2024-08-18 21:18:49 | 山行き

さあではロープウェイに乗りましょう。



終点である飯森高原駅はどんな感じでしょう。
標高差580mを約15分で登る
6人乗りのカプセル型ゴンドラリフトです。
乗降口に登ってゆきますと
客は誰もいません。

ではこれに乗ってゆきましょう。



飯森高原駅の標高は2150m。
天気は良ければ
いい景色が見れると言われています。



あいにく今日は小雨の状態なんで、
そんな景色はあまり期待できません。

時折ぱらつく雨でゴンドラの窓も
濡れてきますし、風も時折きついです。

それでも山の雰囲気なんかを味わいながら、
もうすぐ上の駅というところで、
その事件は起こりました。

リフトがストップしたんです。

これがねえ、途中の高いところだったら
恐怖ですねえ。
高所恐怖症のタモリや火野正平なら
パ二くっていたでしょうね。

幸い、駅到着前のさほど高いところでは
なかったので、パニクルことはなかったです。
強い風がどこかで吹いたのかなあ
とか言いながら、2、3分
待っていると動き始めました。

止まった瞬間にもし出るなら窓からかあ、
それとも床に非常出口があるのかな
と思ったのですが、
そんなこともなく駅でおりれそうな
感じですかね。
いやあ大きな事故でなくてよかったです。

おりるときに駅員さんが突然の停電で
止まってすみませんでしたと
謝ってはりましたよ。


降りて外を見ると、
やはり雨具なしでは歩きにくい感じです。

doironは薄手の格好に100均の雨具を
リュックの上からかぶります。
まあさほど土砂降りではないので
これで十分ですが、
なかにはもう上下雨具の人もいます。

降りていくほかの客もリュックに
雨除けカバーを付けて、
河童風の雨具を来ています。
う~んいつも思うのですが、
あれだったら中から汗なんかで
ぼとぼとになると思うんですがねえ。

それぞれに雨の支度をしています。

今くらいの天気なら、
とりあえずは八合目の女人堂までは
上がれそうですね。
では、とりあえず八合目までを
まず目指してあがって
ゆくことにしましょう。



最初はロープウェイ乗り場周辺の
公園のようなところを歩き始めます。



時刻は9時ちょうどです。
散歩道をしばらく歩くと、
道標があり、そこから山道が始まります。



山道は、林の中ですからさほど風もなく、
雨に打たれることも少なくなりました。
早速足元の花も見てゆきましょう。



最初見かけたのは、
「ネバリノギラン」

雨の日ですがこんな風に
しっかり咲いています。

そしてこのあと、
コースのところどころにたくさん生えていた
「ゴゼンタチバナ」です。



葉っぱが6枚のものに花がついています。
そうでないものは葉っぱが4枚。



そしてこれがモミジカラマツ。
葉っぱが紅葉の形でしょう。

花は雨に打たれてショボっと
咲いています。
林の中を花を見ながら登ってゆきますが、
時折雨がざっと降ったり、
小やみになったりしています。

でもなんとなく荒れそうな感じは
否めないですねえ。
まだ傾斜はあまり急ではなく
山の予行演習という感じで歩いています。

前方に建物がみえてきましたよ。

続く

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木曽御嶽登山旅7

2024-08-17 21:06:32 | 山行き
起きて外の景色を眺めてみると、

ガスっています。
でもよく見ると、空には青空も
時折見える感じです。
天気予報通りの天候ですね。
テレビで天気図の動きなんかを見ると、
朝はこんな風に晴れたりもするのですが、
昼頃に強い雨雲がこの辺りを
通ると言ってます。
つかの間の好天を信じて、
まあとにかく行けるところまで行こう
と荷物をパッキングします。

みんなも、このままいい方向に
行けばいいのにねえと、
天気予報が外れるのを祈っています。

雨だとお湯を沸かすことはないだろうから、
ガスコンロは持たずにいくか
と思っていたのですが、
そんなみんなの期待をこの段階で
否定するわけにはいきません。

リュックの片隅にコンロを
パッキングしました。

朝飯は、昨日コンビニで買った
おにぎりとパンを一つ食べ、
部屋のお湯でみそ汁も飲んでおきましたよ。

さあ、では御嶽へと
出発することにしましょう。

午前7時ちょうどに宿を出発します。

これだとロープウェイの運行前に、
駅に着くかもしれません。
でも、中央アルプスの時のように
乗客が満員だったら、
待たされるかもしれません。
そんなことを心配しての7時出発です。

宿の下のたくさんの石碑を
眺めながら車が走り出すと、
時折小雨が降りだします。

「この天気だとどうだろうね」
「まあとりあえずはロープウェイを
乗って標高2150mの飯森高原駅には
行ってみよう」とみんなの意見は一致します。

山の中の道をどんどん走ってゆき、
ロープウェイの看板に沿って
上がってゆくと、駅に到着です。

午前八時。



広―い駐車場がありますが、
止まっている車はわずか数台。
中央アルプスを連想していたのに、
もうめちゃんこガラガラです。
ちょっと拍子抜けです。

この山も100名山の一つ。
標高3067mととっても立派な山なのに、
こんなにすいているとはねえ。
天気が悪いからかなあ、
それとも来る駅を間違えているのかな
とまで考えましたが、
あっているようです。



中にはいってゆくと、
切符売り場もまだしまっています。
駅には10人くらいの客はいますかね。
ここに大行列ができたら、
運行時間も変わるかもしれないけど、
この状態なら8時半は変わらないでしょう。
駅の中をうろうろしていたら、
登山計画書なんかも置いていましたねえ。
たぶん今日は山頂は無理だろう
ということで、とりあえず一部だけ
計画書を取ってリュックに入れておきます。

女人堂を超えて山頂を目指すなら、
山小屋に提出してゆきましょう。

あとお土産なんかもありましたので
見ていたら、どうやら切符売り場が
空いたようです。

往復2600円ですが、
モンベルもしくはJAFの会員証があれば
5人まで一割引きです。

一人2340円を支払い購入します。

その時に、ロープウェイに沿って
上がる道はどこですかと聞いてみました。
もし万が一最終便に乗れなかったら、
それを降りてきますので
といいつつ教えてもらいました。

これで用意は完璧です。

駅の方に上がってゆくと、
女性駅員さんが
「今日は天気悪いから気を付けてね。
このあと荒れるかもね」と
不吉な言葉を吐いていきはりました。



続く

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