京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

フリー句(自由連句)「朝歩き」の巻

2023-06-18 07:53:52 | 俳句
フリー句(自由連句)「朝歩き」の巻
朝歩きたわわな枇杷のもどかしさ 青島巡紅
食べごろを知る鳥の楽園     金澤ひろあき
鳥辺野の名前に残る鳥葬地    巡紅
ペルシャの砂漠に聳える石の塔  ひろあき
※ゾロアスター教の鳥葬の遺跡だそうです。
琵琶湖に眠る縄文人の生活    巡紅
水底に神の住まいや鳥居立つ   ひろあき
繁茂する草木を喰ったモアイ像  巡紅
*モアイ像運搬用の木製ローラー製作の為に木々は伐採され植林されなかった。
月明かり禿げ山傷跡めいている  ひろあき
放火され金箔三倍の金閣寺の憂鬱 巡紅
黄金では負けないと秀吉の聚楽第 ひろあき
秀吉の極楽への道ぶった斬る家康 巡紅
*西本願寺に通じる正面通りの途中に東本願寺を建てさせる。
達人の手つきは同じ茶と剣と   ひろあき
※秀吉は茶、家康は剣の達人だったとか。
君の心臓が無くなって眠るのが下手になった 巡紅
不老不死の願望ミイラの夢の中  ひろあき
墓に憩う家族の笑みにまたねと告げる 巡紅
初盆の故郷一族集まって     ひろあき
浴衣着て皆で花火を見に行った  巡紅
あの頃と同じ味したかき氷    ひろあき
絹掛けの道お客さんは気付けぬ推し巡紅
山越えて青葉の中に山門を    ひろあき
指の先星の名わいわい酒はずむ  巡紅
陰陽師神の来歴披露して     ひろあき
※陰陽道には星の神話が多い。