京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

フリー句「さがしもの」の巻

2016-09-28 09:30:38 | 日記
フリー句 自由連句「さがしもの」の巻

さがしもの銀漢のはてまでも     金澤ひろあき
行き先ひとつの涙ころがる      佐藤駿司
とまどいの末に言葉を選び出し    ひろあき
子どもの頃の砂のてざわり      駿司
叱られたあとの夕やけうつくしく   ひろあき
寒山拾徳の便り哉          駿司
日向ぼこ猛虎も猫の気分にて     ひろあき
鮟鱇吊す軒の下           駿司
星月夜異国の文をよむ声す      ひろあき
辻占立てる茶の柱          駿司

フリー句 自由連句「暑いね」の巻

2016-09-28 08:50:34 | 日記
 フリー句 自由連句「暑いね」の巻

暑いねと右手をあげるまねき猫    金澤ひろあき
転ばない薄いカミが風に乗る     葛城裸時
天空の城までのびる雲の峰      ひろあき                六枚目
エスカレーター峰に目が光る     裸時
秘密にしておくパスワード      ひろあき
QR自信をつけて空を飛ぶ      裸時
散歩する霧と幻あるところ      ひろあき
岩清水清い心が映ってる       裸時
瀧からの風に吹かれて包まれて    ひろあき
甘辛の甲子園に透明レモン      裸時
共に居た時間が日焼けになっている  ひろあき
スズメさんスローモーション地球内  裸時
貝ガラが化石の時間生きている    ひろあき
肝心の髪の結び目遊びすぎ      裸時
自分ではわかっていると汗が出る   ひろあき
熱帯魚好きなエサが逃げまわる    裸時
かくれんぼ寝ていた鬼を目覚めさせ  ひろあき
鏡には曲がってもらわないけまへん  裸時
万華鏡みえかくれする僕の星     ひろあき
星は点広角の目は霧の中       裸時

山科 小野随心院探訪

2016-09-27 08:48:00 | 日記
 3月9日 山科 小野随心院 探訪

梅園や天につぼみをはずませる    金澤 ひろあき
一輪の梅開こうとする力      
梅日和散歩日和となりにけり
梅日和小町の寺に朱をさして

寒求め句友と共に行く梅林      二神 大輔
三寒や昨日の寒さ今いずこ     
陽戻る絆深める梅見会
今日の暖梅林を往くちらほらと   
梅従えて春告げる寺まもなくに
紅白と咲きそろって今春盛り    
名刹や絆深まる梅たづね

探梅の赤い照枝花はうす紅      三村 須美子
日当たりも日かげも色づく梅の園  
探梅の梅もちらほら人ちらほら
丈低し枝の角角梅少し       
紅梅の好みの色に視線置く
探梅のコートにうつる幹模様    
探梅や苔敷く茶席緋毛氈

それぞれの咲き方がある梅の花    佐藤 駿司
梅ほころんでいるこれから僕も   
菓子のような蕾が僕に笑うまえ
僕は立つほころびはじめ白い梅   
蕾こぼれるまえの面影

ハイ、皆さん、今日は詩人です 9月

2016-09-26 18:17:37 | 日記
ハイ、皆さん、今日は詩人です  西山寮のお話 9月の会
           金澤ひろあき
 ハイ、皆さん、こんにちわ。秋らしく過ごしやすくなりまして、なによりです。この間、田んぼの横を通りましたら、
かかしがいっぱい立ち並んでおりました。実りの秋ですね。よい日よりでかかしも楽しそうに見えたので一句。
  おのずから鼻歌出てくるかかしかな  ひろあき
 さて、皆さんからいただいた句、作られた時点では夏ですので、夏を惜しむ句として味あわせて頂きます。
  睡蓮や水もに咲いて群れだかり     野原 加代子
 野原さん、さかんに咲く睡蓮。夏ですが、涼しさを感じますね。子どもの頃、睡蓮が咲く池が近くにあって、トンボが
いっぱい来ていました。そういう風景を思い出します。
  居間にいて琵琶湖の花火青赤黄     塚本 一枝
 塚本さん、8月8日の大津の花火大会のことでしょうか。お宅からゆっくり見ることができたようで、うらやましいです。
立ち見の見物だと、何万人もひしめく中で、ずっと立ちっぱなし・・・。いいですね。
  結界に立つ地蔵尊春の雨       高田 みさお
 高田さん、どの句もお上手ですね。中でも気に入りましたのがこの「結界に」の句です。集落の境に立って、悪いものが
入って来ないように見守っているお地蔵さん。春の雨に打たれていますが、優しい顔で見守って下さっている姿がいいですね。
  ささ舟を水路に浮かす子の声はしる  奥田 一枝
 奥田さん、懐かしいですね。私も子どもの頃、笹舟を作って川に浮かべましたよ。友達とレースをしたりして。
  故郷の墓に語りぬ花擬宝珠(ぎぼし)      宮崎 清枝
 宮崎さん、やさしいな。亡くなった方に語りたいこと、いっぱいあるのでしょう。擬宝珠のうす紫の花も風情を添えますね。
  蝉の声一人でいてもさみしくない   井上 昭子
 井上さん、だんだんさびしさが薄まっているようですね。「人との輪を大切にする」ことと同じく、「一人に慣れる」ことも
大切なのかもしれません。そういう事を考えさせられる句です。
  形あるものの危ふし冷奴      畑 ヨシ枝
 畑さん、うまいなあ。「冷奴」で深刻でなくなり、笑みも出てきます。笑みが出るというのが、俳句の功徳かもしれませんね。

童心の会お知らせ16年9月

2016-09-26 09:07:48 | 日記
童心の会 お知らせ 16年9月

 9月下旬は台風や秋雨前線のせいで、雨が多かったのですが、句会の日は幸いにも晴れました。暑いぐらいでした。
 中野様、三村様、青島様と私の四人で句評を行いました。
 10月は私の部活の都合で、句会の日を11月3日(文化の日)、午後2時に変更させて頂いております。場所は同じ阪急長岡天神東口、喫茶「アーバン」です。
 お手数かけてすみません。
 さて、9月句会の皆さんの作品です。

泡盛の町に巨大な異国あり      金澤 ひろあき
これ案山子おまえも友が欲しかろう  同
神奈備へとどろく太鼓観月祭     中野 硯池
葉鶏頭の頭でっかち咲き上る     同
宵ふたり 素足で入る大聖堂     青島 巡紅
彼岸花鬼の降参顔を出す       同
道草という名のパン屋曼珠沙華    三村 須美子
あの日から戻らぬ帽子鳥渡る     同
ぶらりぶら悠々自適へちまの実    坪谷 智恵子
長睫毛凜とおすまし彼岸花      岡畠 さな子
浮世絵師筆は真夏の水に溶け     葛城 裸時
五輪の輪いくつ残るかどうぴんぐ   野谷 真治