京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

フリー句「乗ってみる」

2016-09-09 08:40:37 | 日記
 フリー句 自由連句 「乗ってみる」の巻

流れまかせの風がある 乗ってみる   金澤 ひろあき
美空ひばりの作り方          佐藤 駿司
それは秘密です            青島 巡紅
ひみつだと思っていたら皆知る     ひろあき
僕の二十歳が実る頃          駿司
実りという名の出発点         巡紅
たくわえはそれほどないが実りあり   ひろあき
赤衛門を朱に成したるものや如何    駿司
神様のお茶目に感謝します       巡紅
初詣で神様お休みしてますよ      ひろあき
逆立ちの座禅を犬に組ませましょう   駿司
蘇ったヒヒが二足歩行したとき     巡紅
進歩などせぬが万年雪がある      ひろあき
風花の花の彩り問える人        駿司
万年雪さえ溶ける時が来る       巡紅

贈答の句「風花」

2016-09-08 11:16:29 | 日記
贈答の句 風花

 風花ーなんて印象的なことば。誰が考えついたのでしょうか。
最初にこのことばを考えついた無名の詩人のことを想います。
 花ということばを持ちながら、実際は花ではなく、雪なのですが。
こんなささいなものを美しく詩語にした昔の人のこころを想います。
  風花のひいふうみいと追憶す     金澤 ひろあき
  アルバムそこばかりひらくあいたい  河本 美子

かくれんぼ

2016-09-08 11:02:04 | 日記
 かくれんぼ

       金澤ひろあき
再会の友の手握り秋深し
千年の家に今年の芒活く(冷泉家にて)
ほほえみや秋夕焼けに手話の指    
鹿よりも人多き奈良文化の日
冬兆す瑠璃を宿せる阿修羅の瞳    
休日の合図のあくび木の実降る
誰か来い立ちん坊鷺冬の川      
大和絵の花野の中へかくれんぼ
思い出し笑いの時間ねこじゃらし   
吾独り醒めて夜長の永いこと
一対一から一対へ息白し

フリー句「枝豆を」

2016-09-07 09:17:16 | 日記
「枝豆を」の巻
枝豆をことわり切れず食べるかな   金澤 ひろあき
元気にはねた思い出泡        らじ
涼しげなサービスアワーたのしんで  ひろあき
賢神の笑い聴いたCD        らじ
上杉の無敵の軍勢天下とる      ひろあき
シャワーの流れ欲が流れる      らじ
音楽を流しているよ天の上      ひろあき
この指に空を集めてしゃぼん玉    らじ
行き先はわからぬ虹の彼方とか    ひろあき
紙の続きでみんな和になる      らじ
ほんのりと恋の告白頬染めて     ひろあき
娘の手洗濯機がまわる良い感じ    らじ
手を回すとんぼの目玉回ってる    ひろあき
月の船写す海が澄んでいる      らじ
思い切りこぎ出している天の川    ひろあき
カッパの手湿気が高野山       らじ
地表より一月遅い花見して      ひろあき
角の一角石にたびたび会う      らじ
秋の声している庭の隅に居る     ひろあき
転がった白い花がクスクス夢の中   らじ
会話の時は皆自然体         ひろあき
塩こしょう何か言いたげ煙消え    らじ

幸福までの切符

2016-09-07 08:41:57 | 日記
 幸福までの切符
       金澤ひろあき

木蔭椅子 小さな指切りするところ
木蔭椅子 共に見上げる瑠璃(るり)の空
秋をとう 乗りかえ駅の待ち時間
霧の駅 なにか事件が起こりそう
星月夜 幸福までの切符買う
帰ること無き駅だった征(い)った人
衣装かえ案山子も少し若返る
手と足と口も参加す運動会
朝の虹 話題そこからはじまりぬ
名刀の月の光を帯びにけり
静かなる沈黙の中金魚の死   
ともに月見ようと訪ねる友の門
秋風をつれて親しき家の門   
ヤシの実やつい口ずさむ海の詩(うた)
夕やけへ恩返しした鶴帰る   
夕やけのふるさと遠し首都都心
顔上げよとばかり名月のぼりけり
名月や大きな快晴小さな人
野分来る今日の予定はまわれ右