京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

夕方の味

2016-09-06 08:14:10 | 日記
夕方の味
       金澤 ひろあき

人減って夏期講習の正念場     
思い出の人あらわれる夏休み
口中に夕方の味サイダー水     
遠泳や天頂の陽のナビゲーター
冗談もまじめな口調飛び込み台   
ちょっと見てとばかりに扇子の風送る
無事帰る家の匂いの浴衣かな    
夏服や歳に負けない色えらぶ
まだ骨になりそうにない昼寝かな  
敗戦忌骨が還って来ない墓
カゴの虫観念していて静かかな   
信念に殉じて死ぬ役村芝居
しばらくは悪役楽しむ村芝居    
途中までいっしょに帰る赤トンボ
村芝居四十七士にちょっと足りぬ  
もどれない歳になったよ冷や奴   
戦なき歳を重ねる八月よ

フリー句「ライブ」

2016-09-05 11:13:28 | 日記
 フリー句 自由連句 「ライブ」の巻

ものがよく見えてライブ共鳴す          金澤 ひろあき
室内よりも絶対野外コンサート          青島 巡紅
ひとりごとみんなに聞かれてしまったよ      ひろあき
触れ合いの苗床の養分無限大           巡紅
失ってならないものをあたためる         ひろあき
石油は森林の化石でなく地球内部から湧いてくる  巡紅
情熱は泉というのは本当か            ひろあき
嘘でない証しは死後に名を残す          巡紅
無名の人が作ったコスモス            ひろあき
花の名にさえあるコスモス秋の実り        巡紅

箕面で初句会

2016-09-05 09:06:37 | 日記
箕面で初句会
         金澤 ひろあき
 2014年1月2日、ちょっと足をのばして中山観音まで初もうで。宝塚に近いので、行事で宝塚のスター達が来ることもあります。正月はさすがに、宝塚も休みのようです。阪急の中山観音駅から歩いて5分もすれば着きます。参道にエレベーターもついていたりで、サービス満点です。
 本尊十一面観音がご開帳。お坊さんが『大般若経』をとなえています。私は小声で『般若心経』。それぐらいしかできませんので、それ以上はごかんべんを。
 初詣の後は箕面へ。古い商店街にある喫茶店で裸時君とあって小句会。わかりにくいと言われる裸時君ですが、句の主語(「主題」)が明らかで、イメージ化しやすく、言葉の組み合わせの意外性が成功した時は、マンガのようなおもしろさがでます。イメージ化しにくい時は理解しづらいかな。
 二人の句より
目のよどみ月の雲の仕業かな     裸時
絶対つるつるのリンゴ
ラメクラゲの街

日向ぼこ手持ち時間ののびちぢみ   ひろあき
しゃぼん玉夢からさめないところまで
にっこりと笑う赤ちゃん春迎う

 過去のこの文を読んでいましたら、箕面へ裸時君をおうかがいしたのが、この時が最後だったなと気づきました。今年はもみじの頃にでも、おうかがいしたいですね。

席題「カラス」

2016-09-02 08:24:05 | 日記
 席題「カラス」

うららかや人の声マネするカラス    金澤 ひろあき
カラス動くビニール袋と同じ色 
ほめられもせず苦にもせず俺カラス
春一番烏丸通り一直線

ゴミ袋ねらうカラスの朝一番      二神 大輔
目が会うやさっと逃げ出すカラスかな 
点々とカラス電線春の雨
春雨にカラス哄笑雨稼動

 ゴミのビニール袋などを破って、評判の悪いカラス。
 けっこう頭は良いらしい。昔、おうむのように人の声の
 まねをするのが一羽いた。「オハヨー」などと言っていた。」

フリー句「いちまいのもよう」

2016-09-02 08:19:16 | 日記
 フリー句 自由連句 「いちまいのもよう」の巻

いちまいのもようのような正月か    裸時
窓開けて入れる初日がお客様      ひろあき
鼻息で今年の台風始まるよ       裸時
大堤防作って残す子や孫へ       ひろあき
赤いあやとりを決めた日        裸時
トマトほど真っ赤なウソはつかないよ  ひろあき
骨のよそ見叩いてなおす        裸時
何度も生き返るマンガの中       ひろあき
野球ぼーるをにぎる手が生える     裸時
最終回魔球打たれて去っていく     ひろあき
のボールさんにゅっと山から頭出る   裸時
海に向けて叫んでいるのがヒロインだ  ひろあき
タイはロボ骨がはみ出しそう      裸時
どろぼうの猫にタイムかけている    ひろあき
煙の中でウンウンうそを聞く      裸時
春がすみのような話ができあがる    ひろあき
地下鉄で初めて猿がジュース買う    裸時
インドでは猿が神様 バナナの寺    ひろあき