中秋の名月のころ

中秋の名月のころ
　　　　　　　　　　　　　　　　金澤　ひろあき
　９月２４日が今年の中秋の名月だそうです。大津の石山寺では２３日、他、下鴨神社、松尾大社では２４日に観月の催しが予定されています。３連休で人も多いでしょうね。
　昨年のこの時期を過ぎたぐらいに、右目が見えなくなり入院したことも思い出されます。あれから１年が経つんだな、と。
　　お月見の団子が一つかくれんぼ　　　ひろあき　

同じ場所でも（改）

同じ場所でも
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　金澤　ひろあき
　同じ場所でも、行く時によって出会うものが違いますね。
　いつも長岡天神句会が終わった後、長岡天満宮とその中にある八条ケ池という大きな池の中に橋がかかっている公園へ出かけ、小さな吟行を行なっています。
　７月は蓮の花が咲いていた、台風の過ぎた後だったなどと思い出しつつ、変化を楽しみます。８月はそれに比べ、蓮の花は少なくなっています。風は秋の気配です。蝉もツクツクボウシになっています。おじいさんが乳母車に孫を乗せて来ています。日傘をさしている人達も、どことなく涼しげです。
　細川忠興寄進の石橋が渡れるようになっており、提灯がたくさん飾られています。そんな風景の中で、青島巡紅さんと三村須美子さんと私と、句作りをしました。
　少し紹介しておきます。
盆提灯頭上に橋を架けている　　　　金澤ひろあき
水辺の風をよろこぶ残暑かな
夕暮れが本物になる法師蝉
秋風の一番通る乳母車

橋柱西日の光渦を巻く　　　　　　　青島巡紅
日傘人空の蒼さに溶ける雲
エジプトも世界の始め蓮の花

緑蔭やうば車の子は横向きに　　　　三村須美子
影ながくスカートゆれる闊歩かな
風すずしめい想したりねむったり

　さて来月は、どんな風物に出会えるのか、楽しみです。　

同じ場所でも

同じ場所でも
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　金澤　ひろあき
　同じ場所でも、行く時によって出会うものが違いますね。
　いつも長岡天神句会が終わった後、長岡天満宮とその中にある八条ケ池という大きな池の中に橋がかかっている公園へ出かけ、小さな吟行を行なっています。
　７月は蓮の花が咲いていた、台風の過ぎた後だったなどと思い出しつつ、変化を楽しみます。８月はそれに比べ、蓮の花は少なくなっています。風は秋の気配です。蝉もツクツクボウシになっています。おじいさんが乳母車に孫を乗せて来ています。日傘をさしている人達も、どことなく涼しげです。
　細川忠興寄進の石橋が渡れるようになっており、提灯がたくさん飾られています。そんな風景の中で、青島巡紅さんと三村須美子さんと私と、句作りをしました。
　少し紹介しておきます。
盆提灯頭上に橋を架けている　　　　金澤ひろあき
水辺の風をよろこぶ残暑かな
夕暮れが本物になる法師蝉
秋風の一番通る乳母車

橋柱西日の光渦を巻く　　　　　　　青島巡紅
日傘人空の蒼さに溶ける雲
エジプトも世界の始め蓮の花

フリー句自由連句「ひょうげ者」の巻

フリー句自由連句　「ひょうげ者」の巻　２０１８年９月
　２０１８年９月１５日、句会の後、青島巡紅さんと長岡天満宮の八条池へ。大きな台風が直撃しましたが、池にかかる橋や亭は無事。ただ、周辺の木など、吹き折れているものがあります。
　水鳥達が何故か皆、水よりあがり、じっとしています。
　そこで作った一句より、フリー句へ。
水鳥の水からあがりひょうげ者　　　　金澤ひろあき
鯉と亀同じ視線でやって来る　　　　　青島巡紅
冷酒酌む仲間も同じ目線にて　　　　　ひろあき
倒木で同じ目線に困る蓮　　　　　　　巡紅
台風のあとしまつして一服す　　　　　ひろあき
五月三十一日の喫煙の行方　　　　　　巡紅
（五月三十一日は世界禁煙デー）
恋の行方とどちらが大切　　　　　　　ひろあき
欲望は二つの道を選択す　　　　　　　巡紅
一ショットグラスで議論してみるか　　ひろあき
ショットグラス勝負で男負け　　　　　巡紅
侠気で世の中渡っていた時代　　　　　ひろあき
ジュリーは今もボギーをやっている　　巡紅
学生街の喫茶店見に行ったことある　　ひろあき
大学移転したけれどお好み焼き健在　　巡紅
ふるまい酒でみんな友だち　　　　　　ひろあき
煙草とビールで友達なる異国の地　　　巡紅
長い夜短く感じる出会いして　　　　　ひろあき
二人の夜と書けばよい男と女　　　　　巡紅
ゆっくりと育む双葉のようなもの　　　ひろあき
出町の双葉には今日も人並ぶ　　　　　巡紅

お日様の洗礼

お日様の洗礼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　金澤ひろあき
　敬老の日あたりの３連休の日曜日。久し振りに晴れました。静かな秋の日ざしです。
　干し物をしていて、ふと「お日様の洗礼」という言葉が浮かびました。
　　お日様の洗礼静かに秋流る　　　　　ひろあき