何日も雨が続いて…枯葉もすっかり落ちてしまった…。
代わりに山茶花が勢いよく花を咲かせているが…この雨ではメジロも蜜を吸いに来られないだろうなぁ…。
間もなく…この雨も雪に変わるんだろう…。
そう言えば…昔…クリスマスの近いこの季節にボランティア活動で簡単な劇を演じたことがある…。
まだ…自分が16くらいの頃のことだ…。
演じるのは素人ばかりだし時間的にも簡略化された劇なので余興みたいなものだったのだが…主役の女の子は演劇部の子にやって貰った。
参加人数も少ないので後は適当に割り振って…自分は女王さまの役を貰った。
それも…雪の女王さま…だ。
ボランティアの責任者だったから成り行きでそうなっただけなんだけどね…。
雪の女王さまというからにはスリムで美人でなくてはならない…。
スリムで…美人…どうせいっちゅうんじゃ…と鏡を見て考える…。
運動部だから…腹は出てないけどなぁ…。
前にも書いたとおり…手足の短いおっさん役ならまだしも…。
喜劇か…これは…。
う~ん…化けるしかない…。
カーテンの生地で何とか白いドレスを作った…。
ヒールの靴は…誰かに借りたと思う…。
衣装は…何とかそれで間に合うんだろうが…。
問題は…顔じゃ…。
しか~し…生まれてこの方…化粧品などというものを手にしたことがない…!
従って…化粧の仕方も知らない…。
取り敢えずはオカンの使っている白粉と口紅を借りたらいいか…。
そんな甘い考えで当日を迎えた…。
後から思えば甘過ぎた…。
控え室ではみんなメイクの真っ最中…。
年頃の女の子が圧倒的に多いから…当然のようにあれもこれも持っている…。
アイシャドウ…眉描き…頬紅…等々。
えぇ~っ…何これ何これ…?
何で…そんなバックにいっぱい要るわけ…?
みんなは当然…一応女王役なんだから…こいつもいろいろ持ってきたはずだ…と思っているから…こっちを見ようともしない…。
ま…いいか…。
オカンに借りた白粉を出した…。
顔に塗ろうとして…塗れないことにやっと気付いた…。
いろんなものを段階的に塗りたくっていかないと最後の白粉がくっつかない…ということを初めて知った…。
つまり…下地になるクリームか何かを塗っておかないとだめなのだ…。
クリームかぁ…。
クリームと言えば…持っているのはハンドクリーム…。
同じ油なんだから…これでいっか…! お肌すべすべにしときゃいいんだろ…。
女の子に頼んで借りゃあいいものを…そのままハンドクリームを塗りたくった。
昔のハンドクリームは今のもののように良質ではないから…すべすべどころかギトギト…。
その上から白粉を重ねる…。
当然のように…白粉はフィットせずにムラムラの状態になる…。
オカンの白粉だから色も合うわけがなく…顔は悲惨なまだら模様…。
で…その上に真っ赤な口紅…。
うぇ~…雪の女王じゃなくて雪の変死体だぁ…!
上演時間が決まっているから…今更…女の子から借りて直している暇はない…。
とにかく衣装を身につけて…変死体は立ち上がった…。
まあ…こいつのことだから…こんなもんだろう…と日頃から慣れている友人たちは途中笑い出しもせず…何とか無事に上演を終わった。
遠くから見ていた顧問の先生には顔がはっきり見えなかったようで…白いドレスと真っ赤な口紅のお蔭で…何とか遠目には誤魔化せたようだ…。
二度と…美人の役は…せん!
…ってか…次にやったのは…変死体を飛び越えて…おばあちゃんの…幽霊役だった…。
代わりに山茶花が勢いよく花を咲かせているが…この雨ではメジロも蜜を吸いに来られないだろうなぁ…。
間もなく…この雨も雪に変わるんだろう…。
そう言えば…昔…クリスマスの近いこの季節にボランティア活動で簡単な劇を演じたことがある…。
まだ…自分が16くらいの頃のことだ…。
演じるのは素人ばかりだし時間的にも簡略化された劇なので余興みたいなものだったのだが…主役の女の子は演劇部の子にやって貰った。
参加人数も少ないので後は適当に割り振って…自分は女王さまの役を貰った。
それも…雪の女王さま…だ。
ボランティアの責任者だったから成り行きでそうなっただけなんだけどね…。
雪の女王さまというからにはスリムで美人でなくてはならない…。
スリムで…美人…どうせいっちゅうんじゃ…と鏡を見て考える…。
運動部だから…腹は出てないけどなぁ…。
前にも書いたとおり…手足の短いおっさん役ならまだしも…。
喜劇か…これは…。
う~ん…化けるしかない…。
カーテンの生地で何とか白いドレスを作った…。
ヒールの靴は…誰かに借りたと思う…。
衣装は…何とかそれで間に合うんだろうが…。
問題は…顔じゃ…。
しか~し…生まれてこの方…化粧品などというものを手にしたことがない…!
従って…化粧の仕方も知らない…。
取り敢えずはオカンの使っている白粉と口紅を借りたらいいか…。
そんな甘い考えで当日を迎えた…。
後から思えば甘過ぎた…。
控え室ではみんなメイクの真っ最中…。
年頃の女の子が圧倒的に多いから…当然のようにあれもこれも持っている…。
アイシャドウ…眉描き…頬紅…等々。
えぇ~っ…何これ何これ…?
何で…そんなバックにいっぱい要るわけ…?
みんなは当然…一応女王役なんだから…こいつもいろいろ持ってきたはずだ…と思っているから…こっちを見ようともしない…。
ま…いいか…。
オカンに借りた白粉を出した…。
顔に塗ろうとして…塗れないことにやっと気付いた…。
いろんなものを段階的に塗りたくっていかないと最後の白粉がくっつかない…ということを初めて知った…。
つまり…下地になるクリームか何かを塗っておかないとだめなのだ…。
クリームかぁ…。
クリームと言えば…持っているのはハンドクリーム…。
同じ油なんだから…これでいっか…! お肌すべすべにしときゃいいんだろ…。
女の子に頼んで借りゃあいいものを…そのままハンドクリームを塗りたくった。
昔のハンドクリームは今のもののように良質ではないから…すべすべどころかギトギト…。
その上から白粉を重ねる…。
当然のように…白粉はフィットせずにムラムラの状態になる…。
オカンの白粉だから色も合うわけがなく…顔は悲惨なまだら模様…。
で…その上に真っ赤な口紅…。
うぇ~…雪の女王じゃなくて雪の変死体だぁ…!
上演時間が決まっているから…今更…女の子から借りて直している暇はない…。
とにかく衣装を身につけて…変死体は立ち上がった…。
まあ…こいつのことだから…こんなもんだろう…と日頃から慣れている友人たちは途中笑い出しもせず…何とか無事に上演を終わった。
遠くから見ていた顧問の先生には顔がはっきり見えなかったようで…白いドレスと真っ赤な口紅のお蔭で…何とか遠目には誤魔化せたようだ…。
二度と…美人の役は…せん!
…ってか…次にやったのは…変死体を飛び越えて…おばあちゃんの…幽霊役だった…。