何も障害物がなくても十分にこけやすい性質であるオカンだが…ラックが来てから余計にひどくなった…。
それも…勝手知ったる我が家の庭で…のことである…。
原因はラックの習性…穴掘り…。
届く範囲内のあらゆる場所を掘り返す…。
庭は無惨にもぼこぼこ状態…。
強度の近眼で…そそっかしく…真っ直ぐに前を向いて進み…あんまり下を見ないオカン…。
格好の餌食である…。
ラックはウサギ狩りなどに使われるビーグル種だから…穴掘り名人…。
穴を掘って寒さをしのいでいたおかげで…繋がれて動きの取れない寒い森の中でも…何とか生き延びた…。
せっせと穴を掘り…土を飛ばし…掘った穴の匂いを嗅ぎ…ちょうどいい加減まで掘ると…御腹を乗っけて冷やす…。
暑い夏場は…そうやってあちこちに穴を掘り…そこにすっぽりと納まっていた…。
穴を掘るのは得意だが…掘った穴はそのままなので…雨が降ると水が溜まってしまう…。
ラックに埋めとけ…と言ったところで…埋めるわけもないので…こちらが土を運んで均すしかない…。
ぼこぼこ穴が増えてくると…親父がシャベルで穴を埋める…。
埋めるとすぐにまた…ラックが掘り返す…。
親父が埋める…。 ラックが掘る…。
そんなことの繰り返し…。
笑っちゃいけないのだが…親父がせっせと穴を埋めているすぐ傍で…ラックがせっせと新しい穴を掘っている…。
まさに…ゴンベが種まきゃカラスがほじくる…である…。
僕…お父さんのお手伝いしてるんだよ…。
ラックからすれば…そんな感じ…。
だからとても嬉しそうに…多分…褒めてもらいたげに親父を見る…。
親父はいい子いい子しながら苦笑するしかない…。
或る日…何気なく外を見ると…ラックが家の裏の空き地で遊んでいた…。
垣根の内側に居るはずのラックが…垣根の向こう側に居る…。
???・・・・・・・・・逃げたぁ~…!!
慌てて庭に出ると…遊んでもらえると思ったのか…ラックは喜んで戻って来た…。
垣根の下を潜り抜けて…。
期待に背いちゃ悪いので…撫で撫でしながら引き摺っている鎖を確かめる…。
鎖は大丈夫…何処といって異常はない…。
輪っかに潜らせた留め金部分が…偶然…緩んではずれたのだろうか…。
まぁ…構造が単純だからなぁ…。
鼻黒の時には脱走なんてついぞ起きたことはなかったが…運動量の激しい犬だから…鎖もはずれやすいに違いない…。
何日かすると…今度は庭から姿を消した…。
慌てて捜しに行くと…坂を下った大きな空き地に居た…。
毎日の散歩コースを辿っていたようだ…。
何度目かには…確かなことは分からないが…夜中に逃げて朝方戻ってきたようで…鎖がはずれたまま庭に居た…。
この時は…誰もその現場を見ていなかったが…身体中に草や草の実などがくっついていた…。
dove家の庭には…ラックの穴掘りのせいで草が生えていない…。
出かけていたのは…まず…間違いないだろう…。
脱走している最中に誰かに怪我でもさせたらいかん…というので…もう一本鎖を購入し二重にして繋ぎ…括りつけてある棒ッ杭も新しく背の高いものに変えた…。
散歩時の引き綱の付け替えが二度手間だが…事故防止を考えればそれも仕方がない…。
ラックの動きを観察してみると…運動音痴の鼻黒とは異なって上下左右の動きが激しい…。
それに伴って鎖は張り詰めたり緩んだりを繰り返す…。
何処か上の方に繋いである場合はいいが…ラックのように棒ッ杭に引っ掛けてあると…止めてある部分が地面と擦れ合う…。
止めになっているΩ型の金属がそのたびに位置を変え…留め金の先が輪に向けば…わりと簡単に抜けてしまう…。
さすがに故意にはずすことは難しいが…。
何にしても…ラックはこの家を自分の家だとちゃんと認識しているようだ…。
成犬になるまでずっと他の家で暮らしていたにも関わらず…脱走して行方不明になることもなく…朝までには戻ってきたのだから…。
日がな一日ここに繋がれてちゃ…おまえも随分と退屈だろうから…好きなだけ穴でも掘っておくれ…。
次回へ…。

この物語を読んでくださる方が…捨て犬や捨てネコについて少しだけ…興味を持ってくだされば幸いです…。
この物語を書く決心をさせてくれた記事です。
http://blog.goo.ne.jp/wildboar_36/e/a86629d45b6e4487bf2eecdc41ab92b0
それも…勝手知ったる我が家の庭で…のことである…。
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原因はラックの習性…穴掘り…。
届く範囲内のあらゆる場所を掘り返す…。
庭は無惨にもぼこぼこ状態…。

強度の近眼で…そそっかしく…真っ直ぐに前を向いて進み…あんまり下を見ないオカン…。
格好の餌食である…。
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ラックはウサギ狩りなどに使われるビーグル種だから…穴掘り名人…。
穴を掘って寒さをしのいでいたおかげで…繋がれて動きの取れない寒い森の中でも…何とか生き延びた…。
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せっせと穴を掘り…土を飛ばし…掘った穴の匂いを嗅ぎ…ちょうどいい加減まで掘ると…御腹を乗っけて冷やす…。
暑い夏場は…そうやってあちこちに穴を掘り…そこにすっぽりと納まっていた…。

穴を掘るのは得意だが…掘った穴はそのままなので…雨が降ると水が溜まってしまう…。
ラックに埋めとけ…と言ったところで…埋めるわけもないので…こちらが土を運んで均すしかない…。

ぼこぼこ穴が増えてくると…親父がシャベルで穴を埋める…。
埋めるとすぐにまた…ラックが掘り返す…。
親父が埋める…。 ラックが掘る…。
そんなことの繰り返し…。
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笑っちゃいけないのだが…親父がせっせと穴を埋めているすぐ傍で…ラックがせっせと新しい穴を掘っている…。
まさに…ゴンベが種まきゃカラスがほじくる…である…。
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僕…お父さんのお手伝いしてるんだよ…。
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ラックからすれば…そんな感じ…。
だからとても嬉しそうに…多分…褒めてもらいたげに親父を見る…。
親父はいい子いい子しながら苦笑するしかない…。
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或る日…何気なく外を見ると…ラックが家の裏の空き地で遊んでいた…。
垣根の内側に居るはずのラックが…垣根の向こう側に居る…。
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???・・・・・・・・・逃げたぁ~…!!
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慌てて庭に出ると…遊んでもらえると思ったのか…ラックは喜んで戻って来た…。
垣根の下を潜り抜けて…。

期待に背いちゃ悪いので…撫で撫でしながら引き摺っている鎖を確かめる…。
鎖は大丈夫…何処といって異常はない…。
輪っかに潜らせた留め金部分が…偶然…緩んではずれたのだろうか…。
まぁ…構造が単純だからなぁ…。
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鼻黒の時には脱走なんてついぞ起きたことはなかったが…運動量の激しい犬だから…鎖もはずれやすいに違いない…。
何日かすると…今度は庭から姿を消した…。
慌てて捜しに行くと…坂を下った大きな空き地に居た…。
毎日の散歩コースを辿っていたようだ…。
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何度目かには…確かなことは分からないが…夜中に逃げて朝方戻ってきたようで…鎖がはずれたまま庭に居た…。
この時は…誰もその現場を見ていなかったが…身体中に草や草の実などがくっついていた…。
dove家の庭には…ラックの穴掘りのせいで草が生えていない…。
出かけていたのは…まず…間違いないだろう…。

脱走している最中に誰かに怪我でもさせたらいかん…というので…もう一本鎖を購入し二重にして繋ぎ…括りつけてある棒ッ杭も新しく背の高いものに変えた…。
散歩時の引き綱の付け替えが二度手間だが…事故防止を考えればそれも仕方がない…。

ラックの動きを観察してみると…運動音痴の鼻黒とは異なって上下左右の動きが激しい…。
それに伴って鎖は張り詰めたり緩んだりを繰り返す…。
何処か上の方に繋いである場合はいいが…ラックのように棒ッ杭に引っ掛けてあると…止めてある部分が地面と擦れ合う…。
止めになっているΩ型の金属がそのたびに位置を変え…留め金の先が輪に向けば…わりと簡単に抜けてしまう…。
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さすがに故意にはずすことは難しいが…。
何にしても…ラックはこの家を自分の家だとちゃんと認識しているようだ…。
成犬になるまでずっと他の家で暮らしていたにも関わらず…脱走して行方不明になることもなく…朝までには戻ってきたのだから…。

日がな一日ここに繋がれてちゃ…おまえも随分と退屈だろうから…好きなだけ穴でも掘っておくれ…。
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次回へ…。
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この物語を読んでくださる方が…捨て犬や捨てネコについて少しだけ…興味を持ってくだされば幸いです…。
この物語を書く決心をさせてくれた記事です。
http://blog.goo.ne.jp/wildboar_36/e/a86629d45b6e4487bf2eecdc41ab92b0
どこで何してたのかな?ちょっと興味あるね。
犬の嫌いな人もいるから、びっくりして怪我をしてもいけないし。
庭中穴を掘られるか。
それを「好きなだけ掘っておくれ」って言えるdoveさんはすごいな~
人間が思う以上に犬は利巧な動物だから…。
絶対に脱走は阻止しないと…。
穴は埋めりゃ済むこって…。
相手が人間となると…そうもいかないので…。
ワンコから教えてもらう事もあります・・。
ラックちゃん、穴掘る・・
お父様が埋める・・・
その光景目に浮かびます~~
先日外犬リュウが脱走・・。
どうせ怒られるなら、遊ぶだけあそんじゃえ~~で
帰ってきたのは真夜中・・。
その間夢子は走って走って・・・息が絶え絶え
どこをほっつき歩いたのか、コンコンと説教しましたです・・。
追跡…お疲れさまでした…。
実際…逃げたワンコを追っかけても追いつけないですからね~…。
それでも…何とか捕まえないといけないものだから…ついつい走っちゃいますよね…。
間違ってもお宝は出てきませんよ~。
ミミズはたくさん居ますけど~。
欲しい…?
筆が進むんですね。凄いな~。
こういうものを書け…というテーマが決まっているとわりと書きやすいので…。
漠然と何を書こうか…って考えながら書く時には少し時間が必要です…。