バークリー「毒入りチョコレート事件」

2012年09月04日 00時00分00秒 | 巻十六 読書感想
「愚者のエンドロール」からの繋がりで、
ミステリの古典に手を出してみる。
ネタばれあり。

愚者のエンドロール (角川文庫)
クリエーター情報なし
角川書店(角川グループパブリッシング)


ある紳士に送り付けられた試食チョコが
偶然(にみえる)知人の妻の食べるところとなり、その女性が死亡。
警察が匙を投げた事件を「犯罪研究会」の6人が推理し毎週発表していくという趣向。
多重解決っていうやつだそうです。

毎回自信満々で自説を開陳するメンバーが、
翌週のメンバーに論破されへこむ、の繰り返し。
3人目辺りまではまだまだ序の口、という感じだけど、
主人公(?)のロジャー以降の3人の推理は
事件の本質をかすめつつ否定されつつ、の静かな戦い。
ある種の心理戦の様相も帯びる。

最後は、そんな「論破合戦」の行きつく先が「!」っていう意外性を持って示された。


「解説」にも書いてあるけど、
知的遊戯ってこういうものなんだろうね。
極端な話、犯人逮捕は二の次、的な。


毒入りチョコレート事件【新版】 (創元推理文庫)
クリエーター情報なし
東京創元社

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