本多勝一氏に少しの幻滅といろんな思い。

2013年07月17日 00時00分00秒 | 巻二 起居注
週刊金曜日950号において創刊20周年企画。
編集委員による「誌面批評」。見開き2ページ。
参加は順不同・敬称略で
石坂啓・本多勝一・宇都宮健児・佐高信・雨宮処凛。

佐高さんがまずはいいこと言っていた。
・週刊金曜日は読んでいて窮屈。息苦しい。
・仲間内での論争が多い。敵が外にいるのに。
・保守派の人も抱え込んでいくべき。
・サブカル的な感度も必要。

佐高さん自身前から言っていたことだが、
全くその通りだと思う。

正論をしつこく言い続けるのももちろん大切。
しかし、それに終始した社民党(肝心なとこでぶれたけど)の現状を見るにつけ、
言論界の社民党という哀しき位置づけに変化はないのかな、と。

櫻井よしこに限らず、もっと「反対陣営」の人々を巻き込むべきだと思う。
例えば小林よしのりの連載(今では信じられないことに20年前はやっていた。)とか
ユニクロ柳井や高市早苗を招くとかw
まあ実現性はともかく「金払って読んでみたい」とは思うなあ。
もちろん半分エンターテイメント的ではあるけど、
話題作りとか話のネタになることも大事だ。

そいや昔一度だけ佐高さんと石原の対談あったなw
ああいうのを毎週やってほしい。

今の誌面作りは、
正直記事タイトルを読んだだけで中身が完全に予想できてしまうモノが殆ど。
言ってることには基本賛成だし応援もしたいけど、
媒体として化石化してんじゃね?と。

直接編集部に言えってか。それもそうか。

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で、本多勝一氏。
件の「誌面批評」において、
文章化された彼の発言は2回のみ。
司会の編集長に振られてやっと喋った感じ。

・自分は80歳を超えたら途端に駄目になってきた。もう長くはない。
・週刊金曜日は全部読んでる訳ではないが読むと感心する。
・記事の文章技術に言いたいことはあるけど、内容については特に言うことはない。
 この調子で続けてください。

うーん。
編集者のテープ起こしがよっぽど酷いのでなければ、この発言には幻滅せざるを得ない。
あまりに人ごとだし投げやりだし、
枯れてきたとか言う問題ではなく言論人として死んでるんじゃないのかとさえ。

だってあんた創刊時の重要メンバーだったじゃん。

誤解なきよう。
俺は(そもそもこの「俺」という自称も本多氏の影響)四半世紀来の本多教信者だ。
大人になってからの物の考え方の大きな部分は本多氏に培われた。
卒業論文の文章技術を教授に褒められたのも本多氏の教えを実践したおかげだと信じている。
そんな思いは今も変わらない。

だからこそ、
最近の誌上の本多氏の影の薄さ・存在感の無さは残念。
連載記事が学生時代の山登りの思い出記になっちゃってるもんな。
ああいうのを読者は望んでるのか?時折ならわかるけど。

たまに世情に言及すればいつもの石原批判。
それはそれでいいんだが、言ってることや言い回しがいつも同じっていう。

年齢のせい、健康状態のせい、ボ○のせいってならしゃーないんだろうけどさ。

まあ、こうやって少なくとも我々の前に出てきて発言してるだけで
有難いと思わなきゃならんのかね。
そのうち生きてるだけで崇敬されたりして。

彼の言うとおり、現実的に「もう長くはない」のだから、
なるべくたくさんの言葉を残してほしいと思う。


折しも950号の裏表紙は本多氏の著作の広告。
「たたかうジャーナリストはいまだ健在!」www
いやさ、そうあってほしいけど。。
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