ふたつの「指切り」

2005年12月26日 22時56分46秒 | 巻二 起居注
一青話の連闘。
気分がそんな気分なら、
3連闘も4連闘も辞さないくらいの感じ。

「指切り」。
シングル盤と、アルバム「&」盤とでは、
歌詞がちょっと違う。一箇所。最後のフレーズ。

---------- シングルでは -----------

恋でした 好きでした
 
 愛してますか

---------- 「&」では ------------

恋でした 好きでした
愛してます


---------- こんな感じ -----------

一青窈さんは今までにも、その歌詞において、
改行とか句読点にかなりの「意味」を持たせることが、多い。

それだから、このふたつの「指切り」も、
ただの表記の違いとは思えない、と思う。いや、思いたい。

シングルの方は
別れた相手に対する問いかけ。
「愛してますか?」
今でも。誰かのことを。?

「&」の場合は、
「愛してます」→別れた今でも私はあなたを。
でも あなたは 今、
「愛してます、か?」→別れた自分のことを?
→いや、他の誰かへ対する愛であっても?

…なかなかうまく言えない。
どのみち、
この「愛してますか」という言葉の位置はとても大切な気がする。この曲の中で。

一青さんの詞によくみられる、「人称」の揺らぎ。
自分のこと?相手のこと?他の誰かのこと?
それが揺らぎ、交差し、
実は余計な深読みまでしてしまったりもする。

歌詞の流れからいっても、
ここの「愛してますか」、はやや難解。考え過ぎ?
深読みすりゃよいってもんじゃないけれども。

実はたぶんこの自分、
一青さんの歌詞のほんの一部しか理解してないし、
味わってもいないのかも知れない。

---------- 以下は自省 -----------

自分にいろんな光線を解読する能力があって、
さらにその自分の結論を
見事な書きコトバで表現できたらな、とほんとに歯がゆい。

文章を書くことが人一倍好きなつもりだったし、
確かに大好きなんだけど、
実は自分は、真に伝えるべき言葉を
ほとんど持ち合わせていないのかも、と最近ちょと悩む。

でも
語るべき言葉を持てないからといって、
永遠の沈黙に閉じ篭りたくはない。
閉じ篭れるわけもない。
だから、これからも拙い言葉を紡いだり紡がなかったりしていくんだろ。

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