ダービーの枠順発表前まで、わたくしはかなり早い時期から、今年の日本ダービーは 2枠の発射 である、とわたくしは登録の皆様に申し上げ続けていた。
根拠は、今年の日本ダービーは、○年前のGⅠ競走 ○・・・○ と連動することを知っていたからだが、それが2枠の優勝だった。
さらに、わたくしに2枠を疑わせたのは、わたくしが、今年春の最初のGⅠフェブラリーステークスが終わった時点で気が付いた、わたくしが 秋華賞システム と読んで登録の皆様に高松宮記念の折から、ご紹介していた、今年春GⅠを統括的に支配する、あるシステムから、2枠或いは5枠の発射 という、示唆があったからであり、わたくしに一層の確信をもたらしたものは、あの 東京競馬場グランドオープンの週に、スペシャルイベントとして組まれた、ジョッキーマスターズの結果
1着 1枠 1番 河内 洋 アグネスの勝負服
このジョッキーマスターズは、現役を引退したジョッキーたちの中で、歴代のダービー・オークス優勝ジョッキーだけが出場資格を持ち、その優勝時の勝負服で登場する、史上初の試みであり、日曜の最終が終わった後、如何にも東京13R たるかのように、馬券を売り出さず行われた。無論、来るべき日本ダービー、オークスなど、府中を舞台の大レースの示唆のために行われていることは明らかと見えた。
例えば、先週オークスの示唆。この4月22日のジョッキーマスターズに、最も最近のオークス、即ち昨年オークス優勝の
2着 8枠 9番 本田 優 カワカミプリンセスの勝負服
が登場したが、実はこの本田騎乗の馬は メイショウモリゾー であり、その実際の競馬レースの最新走を紐解くと、
2006年 7月9日 京都6R
1枠 1番 メイショウモリゾー 赤木高太郎
1枠 2番 ヒカルユメハナビ 福永祐一
の姿があり、これが オークス 1枠2番 福永祐一 ローブデコルテ を暗示していたことは疑いない。
そして、ではジョッキーマスターズ優勝馬・河内洋 の馬は、ゴールデンメドウ である。そして、このゴールデンメドウの一般レースでの最近走は
2006年 9月10日 中山3R
2枠 4番 ゴールデンメドウ 中舘英二
であった。
さらに、アグネスの勝負服・河内さん といえば、2000年ダービー
1着 2枠 4番 アグネスフライト 河内洋
を思い浮かべるのは当然だ。そのほかにも素材は揃っていたが、わたくしは、枠順を見るまで、間違いなく、ダービーは2枠の発射、それも 4番ゼッケン を怪しいと見ていたものである。
が、ご登録の方々の中で、お早い時期から、わたくしが 2007年ダービー2枠説 を唱えていることをご承知だった方々には、寧ろ意外であったかも知れないが、わたくしは、別の視点から、ダービー週の月曜、ここのブログでもご紹介申したように、どうやら、フサイチホウオーやアドマイヤオーラではなく、もっと別の1頭が浮上し、わたくしはそれが2枠に配置されることを祈っていたものである。そして、わたくしは、出馬表を見渡した時点で、
2枠 3番 ウオッカ 四位洋文
2枠 4番 ゴールデンダリア 柴田善臣
という、この2枠ではどうしても無いと思い込んでしまった。私が、月曜から睨んでいた、ダービー馬とは、2歳チャンピオンだったのである。正直に申そう。それは、2歳チャンピオンでも、阪神JF1着、桜花賞2着馬・ウオッカではなく、朝日杯FSの勝ち馬 ドリームジャーニー だったのである。
結果的に、わたくしは、2-8 を押さえとし、枠連の19.9倍は自分の馬券で取り込んではいたが、4枠8番 に置かれたこの馬に目を奪われ、4-8を中心に見てしまったものである。
当日、8枠がよく見えることを強調し、8枠なら先ずヴィクトリーではあろうと思ったが、結局 アサクサキングスこそ、わたくしが6月号発売時点から読み込んでいた通り、『優駿』6月号の74ページ
ここの写真を見ると、天皇賞・春のゴール前だが、どう見ても、1着 メイショウサムソン よりも、2着 エリモエクスパイア の方が先頭に見える写真を使っている。そして、
天皇賞・春 8枠16番 エリモエクスパイア 福永 大久保龍志
ダービー 8枠16番 アサクサキングス 福永 大久保龍志
が見事に符合する。
さらに、週中、皇太子殿下が行啓遊ばされることを知るに及び、
皇太子殿下 2月23日生まれ
横山典弘 2月23日生まれ
このジョッキーの枠が要注意であること、さらに駄目押しとも見えたのは、宝塚記念の第1回ファン投票の発表である。ダービーは、74回目であり、
宝塚記念 ファン投票 74位 フライングアップル
これが、8枠に配置された。私はこれで8枠も濃厚と見たが、馬は特定しきれない。今年春の、デルタと見えてエリモだった天皇賞、8枠と分かったが、最も人気薄のペールギュントの走った 宮記念、など絞り切れる要素不十分と見て、私は 枠連を選択したものである。
結局、あれだけ2枠と吹いていながら、出馬表で 4枠8番 ドリームジャーニー に惹かれた理由は、これが囮だった以上、お話しよう。
織田裕二登場
これで、わたくしが、先ず気が付いた驚くべき偶然とは、
織田裕二主演 『踊る大走査線』 和久平八郎(刑事・いかりや長介)
宮本 輝原作 『優駿』 和具平八郎(馬主・仲代達矢)
という代物であった。この『優駿』は、あのマティリアル人気で沸いた年、ダービー馬メリーナイス を素材に、オラシオンという競走馬がダービーを制覇するまでの物語であり、映画では、実際のレース映像、そしてオラシオンに騎乗の根本康広まで、ジョッキー奈良として登場する。
そして、ジョッキーマスターズに登場する騎手の中で、唯一自分のダービー或いはオークス優勝時のゼッケンを背負っていたのが、
8枠 8番 根本康広 メリーナイスの勝負服
だったのである。メリーナイスの8番のダービー優勝、そして、2歳チャンピオンが皐月賞で破れ、ダービーで巻き返した例は、このメリーナイス以来であり、さらに、河内さんの乗っていた ジョッキーマスターズ1着の ゴールデンメドウ は、父ステイゴールドで、ドリームジャーニーと一致する。これらが重なり見え、私はこの人気薄に期待した。結果は、大きな囮であり、わたくしは 43ページに写る2歳馬たちからも、またその父や近親の マイネルラヴ(蛯名が乗って朝日杯2着)、タムロチェリー(阪神JF1着)からも、示唆されているのは、2歳チャンピオンと見て、当然ジャーニーを採った。意外にも、矢張り2枠、74回目のダービーで、64年ぶりとなる、牝馬の優勝 というわたくしも自分の競馬史で見たことも無い光景が展開されたのである。
わたくしが、ずっと2枠といい続け、8枠良しと当日情報でお伝えし、2-8 19.9倍を押さえて下さった方も相当数あったが、本線でお伝えできなかったことを悔いる。牝馬のダービー制覇、わたくしはこの2頭の馬の顔を見て、この2枠を本命視する気が起きなかった。
が、トータルで、これは全く予定の行動で、昨年8月末、競馬会のホームページで、東京競馬場に世界一のターフビジョンが完成し、それが秋の開催から使用される、とのニュースで、そのターフビジョンに映された、必然性のない(即ち、競馬会側が好きなレースの写真を使って構わない)試写映像は、
2002年 ダービー 2枠 3番 タニノギムレット
だったのであり、これは今回のダービー
2007年 ダービー 2枠 3番 ウオッカ
と勝負服、生産者、馬主の一致する、父娘の制覇を予め、実に昨年秋前に予告していたものである。溜息をつくような壮大な仕掛けだが、突然の驚きのウオッカの牝馬ダービー制覇ではなく、相当前から、来年ダービーはウオッカで行くと向こうが決めていた証である。この写真は、無論、JRAのニュースページから採ったものであり、私が制作したものではない。
http://www.jra.go.jp/news/200608/083103.html
愈々、安田記念、宝塚記念を残すだけとなった、春GⅠだが、実はローカル場所の方が、注目度が低い所為か、馬券は取りやすく、が、意地でこの2つのGⅠで美酒の大海を泳ぎたいものである。