東埼玉病院 リハビリテーション科ブログ

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重症心身障害のリハビリテーションワーキンググループ!活動してます【リハ科勉強会・症例報告】

2017年07月22日 | 重症心身障害
6月23日にリハ科勉強会を開催しました。
今回のテーマはセーフティネットワーキンググループ(WG)活動のうち、重症心身障害児(者)(以下重心)WGの、これまでの活動と症例の報告でした。
関連記事はこちら→重心ワーキンググループ? 実におもしろい!!


ワーキンググループ勉強会チラシ(気合い入ってます)

報告は重心リハにおける理学療法(PT)、作業療法(OT)、言語聴覚療法(ST)の役割と視点を症例紹介も踏まえて説明する内容となりました。
比較的に重症者が多い当院の重心病棟では、PTは姿勢管理を中心とした呼吸理学療法や身体機能プログラムを行っています。
また、車椅子作成や修理も積極的に進めており、対象の方が日中を安楽な状態で過ごせるように介入しています。
OTでは、呼吸・姿勢が安定した状態で周囲への気づきを促し、興味や遊びの拡大や上肢機能の発達を促しています。
特に好きな物事を対象の方と一緒に探し、快刺激をより多く得られて日々の生活で本人の能力をできる限り発揮できるよう介入しています。
STは当院では定期的な介入は行っていませんが、嚥下の問題を中心に食事や嚥下の課題に必要に応じて対応し、安全な食事をとれるよう介入しています。
今回の発表でとりあげた症例は中学生の男の子でした。
開始時は喘鳴・痰がらみで呼吸苦が明らかでしたが、PTの介入で安定し、さらにOTと上肢を使った遊びや周囲の人との交流で、笑顔や随意運動が見られるようになりました。
その動画を見た参加者みんながつられて笑顔になるようなスマイルです。
こんな反応をもっと引き出していけるよう、これからもいい介入を模索していきたいですね。


発表場面(動画とともに話し手で盛り上がりました)

前年度までの重心WGの活動は、症例検討と評価法作成の2本柱でした。
症例検討は、対象者の所にお邪魔したり、個人が情報を持ち寄ったりして行いました。
基本情報をもとにPT、OT、ST各視点での評価・解釈・介入を提示し、他職種の理解と連携を進めました。
文献やエビデンスが他に比べて少ないこの分野では、ベテランスタッフの経験談や知見を聴けることも貴重な機会になりました。
評価法作成については、当院リハビリ科内の統一した評価バッテリーを作成し、定期評価を一元化する目的で行いました。
また、異動の多い職場ということで、新しく来たスタッフが重心介入を始めた際に評価・関係性作りのきっかけにできるようなものにしたいとも考えています。
内容は、治療歴から原始反射などの基礎的な心身機能評価項目、興味・関心や随意運動がどこに出るかといった社会的項目に加え、食形態や食事姿勢などの生活の項目があります。
A4裏表1枚で、持ち運びやすく評価しやすい書式にしました。
また、新入職者でもすぐに使えるよう評価マニュアルを作成し、詳しい評価方法等を記載しています。
現在、重心に関わるスタッフ協力の下、第一試行期間中です。
評価の煩雑さや得にくい情報などもあるため、試行の結果を踏まえ更なる改変を加えていく予定です。

そして今後の活動予定としては、上記に挙げた評価法再編に加え、重心に関する基礎情報を集めた資料作りを行っていく予定です。
現在のテーマは「脳性麻痺」で、メンバーで分担して実施中です。
それに加えて、臨床で困ったことがあった際に適宜症例を持ち寄り検討していけるような場にできればと考えています。

また活動が進むにともない報告させて頂きます!

G9(OT)

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