■ミヤマエンレイソウ(深山延齢草)
エンレイソウは、キクザキイチゲやカタクリ、エゾエンゴサクとともに、
早春の山野を彩る花の一つ。
大きな三枚の葉が鳥の翼のように広がった真ん中に、小さな花を
咲かせる。その独特の姿は、一度見たら忘れられないほど印象的な
草花である。
ブナ帯の山菜の代表であるアイコやシドケなどが生えるような、
ほの暗く幾分湿った沢沿いの斜面でよく見掛ける。
アイヌ語では、「エマウリ」と呼んで、それがエムリ、エムレ、エンレイと
変化したとの説がある。
もう一つは、漢名で「延齢草根」という胃腸薬であったからという説。
中国では、民間薬として知られ、高血圧、神経衰弱、胃腸薬に使われて
いた。薬の用途が多く、いくつかの古文書にも登場することから、薬草の
効果がある延齢草になったとする説が有力である。
山村では、エンレイソウの黒く熟した実をショウブといって子どもたちが
よく食べた。サイズも大きく、グレープフルーツのような味がするらしい。
ただし、エンレイソウの根と根元付近には、サポニンが含まれ毒があるので、
食べ過ぎると嘔吐、下痢などの中毒症状を起こす。
山菜としては毒草に分類されているので注意!
(「あきた森づくり活動サポートセンター」HP http://www.forest-akita.jp/ より抜粋)
●初めて見た。神代植物園の表示は「ミヤマエンレイソウ」だったが,図鑑やネットでは
花の白いものがほとんどだった。
「シロバナエンレイソウ」という別名もあるとのこと。