山道整備
2010-11-09 | 椋川
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今は使われなくなった山道が、椋川から朽木麻生へ抜けるようにあったと以前から聞いていました。搦谷(からみだに)と言うそうです。
今回、その山道を整備して山仕事の人以外が通れるようにしようとお知らせを頂いて、椋川へ行って来ました。
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獣道かそれに近いような道のため、看板を立てたり、杉の木を切り倒し皮をむいて川に橋をかけたり、草を刈り、川の流れが変わって水がついてしまった所は川の流れを戻したりと10名程度で作業をして来ました。
私は若い方なのですが、椋川のおじいさん方の働きには到底及ばず横でちょっとした作業をするだけ。
技術と経験と勘と手際の良さで、みるみる橋が架かっていきます。
(橋の写真を撮り忘れたのが残念)
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終了後は、おっきん椋川交流館で一服して。すぐに皆さん自分の仕事へ戻られました。
わなにタヌキがかかっていました。昔はタヌキ汁を食べたとおっしゃっておられました。美味しかったとも。(タヌキは雑食なので、美味しいのかなぁ?)
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参加された方に、搦谷の椋川側の下自在坊という50年ほど前になくなった在所に住んでおられた方がいました。
タヌキにちなんで、昔はキツネがいたことを話されていました。
その方のお父さんが、宴会を終えて在所へ帰る夜道、いつもは何もないところに大きな木が倒れていたそうです。立ち往生していると後ろからキツネがお土産のお重を狙っていたそうで、お父さんが「お前らにはやらん!」と一喝すると大きな木と共にキツネはいなくなったそうです。お重にはお揚げが入っていたそうです。
他の方も、よくキツネが後ろから手に持った食べ物をつつくことがあったそうです。
そんなお話も、キツネがいた多様な森も、人と生き物のお付き合いも、ゆるやかな時間の流れも薄れてしまっているのかなぁと思いました。
峠道を再び人が使い、山に入り、少しでも荒れている山が戻ることを祈ります。