2024/7/27
・109歳で大往生を迎えたスエ子のお葬式で、誰が喪主をつとめるか、孫の里子を中心に関係者間でモメる話。
・豊平川の花火大会と重なったため、劇場外はものすごい人の数。早めに移動して開場時間ちょうどに到着。
・花火大会の高揚感にあてられたのか、久々のintroだからか、初日だったからなのか、始まる前から客席の雰囲気がかなり温まっている印象。
・前説の拍手から期待感が伝わってくる。
・タイトルロールかわいい。こういう一工夫が楽しい。
・自分自身、お葬式の運営に深く関わったことがないので、一般的な知識がないままに見始める。
・個人的に「喪主をやりたい」という感覚自体が共感できず、立ち位置的には序盤の里子に近かった。
・それでも、次々と頼りになるんだかならないんだかわからないライバルが現れるにつれ、里子に「喪主は自分しかいない」という使命感のようなものが生まれてくる。
・最初の二組以外は全員シードの不公平なトーナメント表を見ている感じ。最後に参戦する悦子が一番強い。
・里子はなかなか自分から動かないタイプの主人公で、序盤の悦子と連絡が取れない場面は、「悦子は頼りにならない」という描写のように見せて、実は「里子が悦子に依存している」描写だったのかなと思った。
・スエ子の顔を見に行くところでワンクッション置く演出がいいアクセントになっていた。素直に考えれば、身近な人の死を胃の腑に落とすための儀式のような感じ。
・最後、里子はちゃんと自分の中の弱さを認識して、祖母の顔を見に行ったんだから、もう喪主やらせてあげればいいのにと思った。あと一歩だった。現実は厳しい。
・町内会の山之内を演じる宮沢りえ蔵さんが相変わらず面白かった。具体的なプランは何一つ提案していない、ふんわりしたセリフだけで、あれだけ演技のバリエーションつけられるんだ。
・佐藤剛さんがりえ蔵さんを引っぱたくシーンでどこをどう叩いたのかというくらいすごい音がしてた。
・ひ孫が喪主のあいさつをする場合は、最初に自分の名前を自虐風に振っておいてから、「そんな名前でもひいばあは素敵な名前だと言ってくれた。だから、私はこの名前に誇りを持っている」でまとめれば、なんとかなると思う。
・最後の食卓を囲うシーンのおさまりの良さ。ノーサイドの象徴であり、打ち上げでもあり、お葬式という大イベントに向けてのエネルギー補給にもなっている。
(7/26 20時 シアターZOO)
※清二の子孫が気になる。
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