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卒業ソング

2019-02-12 19:48:08 | 雑記の宿

 先日、文化放送『ミスDJリクエストパレード』にて卒業ソング神セブン(ベスト7)というコーナーがありました。卒業ソング(テーマソング)のリクエスト総数でベスト7が発表され、順位は以下のとおりでした。

1位 卒業/斎藤由貴
2位 卒業GRADUATION/菊池桃子
3位 卒業写真/荒井由美
4位 制服/松田聖子
5位 春なのに/柏原芳恵
6位 贈る言葉/海援隊
7位 卒業/尾崎豊

 リスナーの年齢層にもよりますが、この日のベスト7曲が発表されました。

『テーマソング』

 テーマソングがヒットチャートで流れていた曲は、海援隊の”贈る言葉”を皮切りに柏原芳恵さん、松田聖子さん、菊池桃子さん、斎藤由貴さんらがヒットしたのが80年代で、70年代以前はテーマソングを世に出す習慣がなかったと思います。

 そもそもは、長嶋茂雄の引退セレモニーがテレビを通じて影響をうけていたのかもしれません。その後、キャンディーズが引退を機に残した曲の“微笑みがえし”が卒業ソングとして歌われていた70年代後半から、山口百恵の”いい日旅立ち”、オフコースの”さよなら”が大ヒットしました。アリスの”秋止符”もヒットしました。
 その同時期に”3年B組金八先生”というドラマがヒットし、海援隊の”贈る言葉”が卒業シーズンに歌われる(リクエストされる)ことが多くなり、各アイドルたちが卒業シーズンに合わせ卒業をテーマにした曲がヒットチャートを彩っていました。

 テーマソングで言えば、ツッパリソングもブームになりましたし、ツッパリソング神セブンもいずれ行われるのかもしれません。

 今回は、卒業をテーマにしたソングですが、選ばれた7曲の歌詞に忖度がないことが特徴だと思います。テーマソングを世に出すということには忖度があったのかもしれませんが、歌詞の内容そのものには忖度がない。みなさん自分なりの表現をしているように感じます…私の勝手な忖度ですが…しいて言えば、2位の”卒業GRADUATION/菊池桃子さんの曲はなんとなく思わせぶりな感じで忖度してるなーって思ったりもしますが、菊池桃子さんは当時、大変モテていましたし、なんというか、不良っぽくしてればモテると勘違いしていた時代に”菊池桃子さんみたいな真面目でおっとりしててどんくさいタイプのほうが想像以上にモテていました。

 証拠に私も学生時代、不良っぽくしていればモテると勘違いしていたひとりでしたが、学校でもおとなしく、髪型も七三わけにしてるような男子生徒がいまして、男子校だと、カツアゲとかいじめられそうなタイプだったのですが、途中までいつも電車で一緒に帰っていて、バレンタインの日に停車した駅で女子高生たちが沢山待っていました。そして彼を目にした女子生徒が彼にチョコをくばりまくっていたのには驚きました。その時、一緒にいた私は何ももらえませんで、モテる基準が菊池桃子でした男子でも…。
 現在、いじめとかで引きこもって学校に行けてない諸君。「キミはモテるタイプだ」自信を持って外に出て見るといいですよ。無責任なことを言っちゃいますが。

『卒業ソングと政治背景』

 その時代の政治状況といいますと、田中角栄首相が逮捕された時代で、その時の10代は、汚職紛れの汚れた政界には無関心にならざるおえなかった時代でした。首相逮捕で「ヤッホー」って言っていた時代でしたよ。当時すでに成人だった方々には申し訳ないですが。なので、卒業ソングも友達とか恋人とかを想う歌詞が多く、どうしようもないせつなさが表現されていました。

 時代が少し進んで中曽根政権になった頃は、支配性、強権性が強くなった頃で、校則で縛る学校教室が増えました。男子は頭は丸坊主で学校指定の制服を着せられたりと、女子はセーラー服が前からあったのですが、男子の制服はわりと自由だったのに、富士ヨット学生服やトンボ学生服のCMがめっきりテレビで見られなくなりました。

 そういう時代背景から、尾崎豊の”卒業”が大ヒットし、のちに一度政権交代が行われました。けれど、すぐさま以前の政権に戻り、少なからず、斎藤由貴の”卒業”が流行っていた頃は、個人消費に支えられていましたが、個人消費すら落ち込むようになりました。

 20世紀も終わりを迎えた頃、モーニング娘。がポジティブにはしゃいでいた時代あたりから、『桜』が卒業テーマソングとして歌われ、入れ代わるように流行しました。
 聴いていて、わりと理想系の歌詞が多かったように思えます。理想を叶えようとして政治が再び入れ代わったこともありましたが、桜に便乗した感もあってか、理想は虚偽に変えられることもあるので卒業から桜に入れ代わっても、長続きしませんでした。

 相対性理論の”地獄先生”は、近年の学生事情を歌っているというか、右傾化していて友達の存在すらなく競争相手。訴えてるのは「先生」。ところてんのように押し出されるような学生生活で、最後に訴えたのは「女子高生でいたいよー」と、卒業を拒む歌詞で結んでいるのが印象的で現在風にも思えました。

 
 松田聖子さんの”制服”や荒井由美(現在松任谷由美)さんの”卒業写真”。あれはいつ聴いても名曲だと思います。歌にすることって凄いなと思いますが、我々でもできることがあります。曲を聴くこと。字を読むこと。写真を見ること。絵を見ること。

『見ること』で思い浮かぶこともあると思うのです。

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 その発想で言えば、歌も絵本も『マイ遺品』になると思うのです。

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 一流の作家さんに触れることも『マイ遺品』になると思います。


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