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レコードプレーヤーに想ふ・ノックノック

2020-08-28 20:24:25 | ノックノック(雑記の宿)

2020-08-26|#02「ナポレオンフィッシュ・UKレコーディング・ドキュメンタリー」(初公開)

8月26日に、Facebookからの告知により、こちらの配信を観ました。
 
 アルバムリリースが1989年で、その以前1988年、当時、またはその以前のことが映像を通して僕の中にも思い出が沸き上がってきました。1988年~というのはレコードからCDに完全とまでは言いませんが、ほぼ完全にCDに移行された時代でした。
 
 僕が高校生だった1985年度1986年卒業時まではまだレコードが主流でした。1983年~1985年には、レンタルレコード店がちらほらあった時代で、都市部では個人経営によるレンタルレコード店がいくつかありました。僕が佐野元春さんのアルバムを手に持ったのは行きつけのレンタルレコード店で借りたのが最初でした。
 レコードプレーヤーのお話しを申しますと、物心ついた頃、記憶にある音楽は、『シルバー仮面』や『不思議なメルモ』」といった子供向けシングルレコードを、モノラルタイプ(ワンスピーカー)のレコードプレーヤーで、
 

 

映像にすると、Amazonの商品にあるようなのが家にあり、それでシングルレコードを幼稚園ぐらいから自分でかけて聴いていました。

 ある日、父親が家具調といいますか、箱型の木製のステレオプレーヤーを買ってきまして、けっこう大きなもので、LPレコードも余裕で聴ける自動で針が動く式で、豪華な感じのステレオを買って家に置くようになりました。カラヤンやそういった類いのLPなどをステレオの収納庫に入れて満足していてて。

 けど、家具みたいなステレオなので、僕のうちの部屋は狭く、以前使っていたレコードプレーヤーは処分し、ステレオだけが置かれた部屋にその上にはこけしとか、おみやげ物みたいな置物を飾ったりして、レコードを聴くプレーヤーボックスの上にまでこけしとか置いて、手軽に音楽を聴ける状態ではありませんでした。両親がいない間にレコードを聴くときは大変で、ステレオの上にある置物をどかし、部屋の中がひっちゃかめっちゃかになった状態で、母が帰ってきたりして怒られたり、もともと母は音楽にはあまり興味がなくて、あったとしたら北島三郎とか石原裕次郎ぐらいで、父の趣味には無視してましたから、せっかく買った大型ステレオも、怒られる対象の威圧家具となり果てていました。父がマイホームを建てる計画が誤算だったこともあるようですけども、せっかく買った高級なステレオはうちでは邪魔な家具となっていました。

 父は時々『およげたいやきくん』とか、『ザ・ドリフターズのちょっとだけよ』のソングが流行った時におみやげとしてレコードを買ってくることはありました。渡哲也さんの『くちなしの花』とかがあの頃大好きで、その時は、母も一緒になって聴いていた覚えがあります。けれど、僕個人としては、レコードを聴くといった作業が大変で、その反発でお寝ショをよく布団に漏らしてました。ある日、お寝糞をしたときぐらいだったかなー。さすがに親も寝糞にはまいったようで、姉もいましたけど、子供用にとプラスチック製のステレオレコードプレーヤーを買ってもらいました。小学生時代はそれで過ごして、『いとしのエリー』や『燃えろいい女』とか、さまざまなシングルレコードを聴きながら中学に上がりました。

 ステレオレコードプレーヤーだけだと、次には録音作業が大変で、友達だと男兄弟の家庭だと、メカにもこだわりがあって、ステレオコンポをお兄さんが先に買ってもらうことがよくありまして、そのお兄さんからコンポを借りて、レコードのダビングをしてもらうことも稀にありました。弟のほうは裕福な家ではラジカセを買ってもらってたかな。

 僕の家は機械音痴な姉だったので、高校に入ってからぐらいにようやくモノラルタイプのラジカセを買ってもらって、それでも「いいなー」と僕は思ってました。姉からラジカセを借りても、すぐ返さなくてはならなくて、けっこう怖かったでした。僕にはポケットラジオを買ってくれたりもしたので、中3ぐらいまではそれで凌いでいました。おもちゃみたいなステレオレコードプレーヤーがあったおかげで、うんこを漏らす以上の反抗はなかったですけど。中学時代両親は、父は働いてる最中に怪我をしたり、母はママさんソフトボール大会でアキレス腱を切って入院したりと、毎年のように家庭内事故が起きていました。僕はなんかそこから現実逃避した暮らしをしていて、良く言えば動じず(不動心的な)感覚で、悪く言えば、現実から背いて好きなことばっかりしてました。

 そういう中でも、父親は僕のことも気にかけて、中3で進学も決まった頃に、レコードプレーヤー付きステレオラジカセを買ってくれました。僕がとくにおねだりしたものではなかったのですが、父が(母もでしょうけど)わざわざ買ったくれたのが

SAHRP dual-play stereo system vz-v20

Обзор sharp vz v20 часть 1

この赤色のタイプを買ってもらいました。

 縦型のレコードプレーヤーが発売されてちょっと話題になって、主流はコンポ型ステレオだったのですが、ラジカセタイプの物を父がみつけて僕に手渡しました。

 これを持って下宿生活を始め、あの頃、ステレオコンポを持って来てない下宿生もいたので、レコードのダビングはすぐに頼まれました。が、音質にはうるさい方々で、音が良くないと言われすぐに嫌われました。YMOといった音源革命もあった時代で、最先端技術に囲まれた時代の中を育ってきましたから、イコライザーがあればまだよかったんでしょうけど、自分たちに満足がいく結果にならないとすぐ相手にされなくなるのが男性社会でした。カセットテープもソニーじゃないとテープじゃない、みたいな時代だったので、マスセルとか僕は熱に強いというフレーズで、富士フイルムのカセットテープでよくダビングしてましたけど、高校を卒業してカーステレオで音楽を聴くようになると、僕の持ってるカセットテープを差し出すと「なにこれ?音わりー、デッキがだめになりそう」とか、まともにつき合ってもらった体験があまりないのです。ソニーのテープで録音すると逆に変なノイズに変わっちゃったりして、テープが無駄になってしまって王道といった道は歩けませんでした。ソニーを非難してるわけではないんです。僕の環境ではどうしようもなかったんです。

 僕はこのステレオラジカセで満足してましたから、レコードの時代が終わるまで、このデッキを家に置いてました。時代はCDショップに代わっていたので、カセットテープを聴くぐらいで、最終的にカセットボタンのほうが故障したときに、リサイクル税がかかると聞いたので、その駆け込みで燃えないゴミの日にまだ家電製品も置けたときに、後ろ髪ひかれる思いで処分した思い出がございます。

 1986年はまだ、レコードの時代でした。84,5年にレーザーディスクが世に出始めてはいましたが、CDが爆発的に普及し始めたのは1987年ぐらいからでしょうか。いち早く公務員になった友達が、CDデッキ付きレコードプレーヤー付きカセットデッキ付きイコライザー付きステレオコンポをボーナスかなんかで買ったのを見せられまして、僕はそこまでの給料はなかったもので、ウォークマンに代わる、ポータブルCDプレーヤーを探してました。

 ステレオコンポは置いてても、ポータブルCDプレーヤーは、どの店でも売り切れ状態でだいぶ探し歩いて見つけたのが

(*オークションサイト参照)

ケンウッドのポータブルCDプレーヤーで結構高かったな。カーステレオにも接続できるようにとオプション品も購入して、けっこう頑張って買ったCDプレーヤーでした。配信を観ても思ったのですが、僕も若く時代を駆け抜けようとしてました。そのCDプレーヤーで何を聴こうかと思ったのが、佐野元春さんの曲で、あの頃、僕にとってはブランド品を手にするような気持ちで、自分情報でたぶん発売日に買った思い出があるのが『ナポレオンフィッシュに泳ぐ日』でした。

 

ジャケットはこんな感じたったかな?って思うほど、中身だけCDで聴いてオシャレ気分を味わってました。今はCDのほうは家内の大事なものと一緒にしまってあるので、すぐには取り出せない状態になってますが、配信を観て、あの頃のことが思い描かれました。

 レンタルレコード店に通ってた頃から、佐野さんのLPジャケットを持って歩くのが僕としてはステータスで。また、そのレンタルレコードショップでもLPが見えるような透明なビニールケースに入れて渡しくれてまして、おしゃれアイテムのひとつにして街を歩いてました。

 CDで聴いた曲が佐野元春さんのこのアルバムで、その後、テレビドラマで『約束の橋』が流れたときは、「やっと認められたー」という思いが滲み出たひとときでもありました。

ツイッターではこのようなことも書かれてました。

 ラジオ番組もあるみたいで、ラジコのほうで聴き逃し配信もあるようなので、勝手ながら告知させていただきました。

今、コロナ渦でリモートを題材にした演目をやっている最中で、間にひとつ挟みましたが、こちらのほうもご視聴したいと思います。

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