【雲南地域】森林・林業のお知らせ

(島根県東部農林水産振興センター雲南事務所 林業部が伝える情報ブログ)

低コスト育林に取り組む

2016年11月16日 | 林業研修/講習会

「一貫型作業システム」とは、伐採と造林を同時期に行う作業システムです。伐採・搬出作業をする傍らで、グラップルによる機械地拵えやフォワーダでの苗木運搬なども行うことで省力化を図り、さらにはコンテナ苗を使用することで植栽を効率化し、育林の低コスト化を図るため国有林などで取り組みが始まっています。11月2日(水)に益田市美都町地内の国有林で現地研修会が開催されました。

現地は林班内に4箇所の皆伐区を設け、搬出用の作業道がかなり高密に開設されていました。したがって、チェーンソーで伐採した材をグラップルで集材し、造材はハーベスタ、運搬をフォワーダという作業システム。

植栽に使用するコンテナ苗。山から土場までフォワーダで材を運び出しますが、土場で材を下ろすと山に戻って来る時は空荷になるので、帰りは苗を運んで来ます。

コンテナ苗を植栽する様子。クワで穴を掘る必要がないので、少々の枝葉はあまり植栽の障害にはならないようです。

反対の斜面では伐採作業をしていました。作業道上で造材しグラップルで枝葉を整理するので、どうしても枝葉を作業道の脇に集積せざるを得ません。また、あくまでグラップルのアームが届く範囲までしかできないのも難点です。

「伐採者と造林者の連携による伐採と再造林等のガイドライン」が策定され、今後さらにこういった取り組みが進んで行くと思われます。「造林の邪魔にならないように枝葉を整理する」というのがたいへん重要なポイントではありますが、では「どこまでやるか」というのが難しいとことろ。当管内でもまずはやってみて、事例を重ね情報収集しながら、検討していく必要があると感じました。


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