10月25日にクマの奥山痕跡調査を行いました。
奥山痕跡調査とは、クマが生息する奥山を踏査し、クマが活動した痕跡を把握することです。
踏査ルートは匹見町の旧道川村から山を越えて旧匹見村に抜けるルートです。
昭和30年までは道川から匹見へ行くには、山を超えるルートしかなかったそうです。
↓昔の石垣跡
こうした歴史的背景を感じながら、山道を歩き、
約7.4kmを歩いた結果、クマ棚やクマが登った痕跡が多く見つかりました。
クリの木の樹上に出来ていたクマ棚↓
今年はドングリが豊作で、至るところにたくさんドングリが落ちていました。
今年のクマの人里への出没は秋になり減少しており、その一方で本来の生息地である奥山にこうしたクマの痕跡が数多く残っていました。このことから、今年は本来のエサである山の木の実を食べながら生活しているため、人里への出没が減少したことが考えられます。
しかし、クマだけでなくシカの痕跡も見つかりました。
現在、全国で被害が最も多いのがイノシシではなく、シカです。 島根県の中国山地でも最近シカが増加しつつあります。
このため、シカの生息状況についても今後調査していく必要がありそうです。
↓シカによる角こすり跡