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映画のこと、本のこと、おもったこと。

『センセイの鞄』

2004-11-29 16:59:02 | よむ
文庫になるのを待っていたので、やっと読みました。

この頃は、小説を読む機会が少なくなっていたのですが、
村上春樹と川上弘美の本はいつも期待を持って手に取ります。



さみしさに勢いがついて出会った恋も、
さみしさを紛らわすようによそ見をして出会った恋も、
好きだと思って一緒にいたのに、素材も仕立ても合わない服を着せられているような、
そんな着心地の悪い恋も、

全部わたしだけれど、

わたしは(わたしの)センセイに会いたい。

とても そう おもいました。


40品以上の酒の肴が登場し、それぞれの人間関係の脇役となっています。
特に「湯豆腐」は人と人とが出会う要の場面に絶妙に描写されています。


『センセイの鞄』川上弘美・文春文庫