お母ちゃん、おはよう~
八年前の今日、この時間は、まさちゃんと一緒だったね
だいぶ、呼吸があらくなってたけど、この日にいっちゃうって、まさちゃんは、思ってなかった
確か、三日間ほど、付き添いについて、この日は、お兄ちゃんとお姉さんが交代してくれる日で、三日間、まともに睡眠もとれてないから、疲れもピークで、交代のお兄ちゃん達が来てくれるのを待っていた
その日に、ちょうど、病院でミニコンサートが行われる日で、先生や看護婦さんかな、、、ステキなコンサートがしてくれて
お母ちゃんの呼吸があらいのは、心配だったけど、音楽も好きだし、コンサートに行って是非聞いてみたいなぁ・・・と思って、まさちゃんは、一階の広場に少しの時間聞きに行ったよ
ちょうど、千の風になって~の曲が流れたとき、胸がいっぱいになって涙が流れた
気になりながら、病室に戻って、
「お母ちゃん、今日は、お兄ちゃん達来てくれるし、もうすぐ家に帰るからね~」って、耳元で言ったら
ずっと、目を閉じていたお母ちゃんが、かっと目を見開いて、返事をするようにまさちゃんの顔をじっと見た
それが、おかあちゃんとの最後の時間だった
付き添いを交代して、一時間ほど離れた実家に帰って、ちょっと仮眠をとろうとしていたら、電話で知らせが入った
お母ちゃんは、千の風になったんだね・・・
母は、明るい人だった
そして、魂の強い人で、闘病中も一度も弱音を吐かずに、お医者さんが、亡くなった後でも褒めてくれたぐらいだった
でも、たった一度だけ、ほんとにたった一度だけ、「痛い!痛い!」って、大肥で泣き叫んでだ
それも、まさちゃんが付き添いをしていた日で、聞こえる母の叫ぶ声は、自分が苦しむぐらいに辛かった
痛いって言ったのは、多分あの日だけで、代わる代わる交代して付き添う家族と、残り少ない大切は時間をそれぞれに、穏やかに過ごしてくれた
まさちゃんは、母の事を心から感謝して尊敬している
いろんな辛いことを乗り越えて、子ども達に、その生き様を見せてくれたような気がするよ
母が、石川の家に来てくれたとき、言われたことがある
「あんたも大変やろうけど、お母さんのこと、あんばいよう見てあげてな」
ってね、まさちゃんにお願いするように母は言った
お母さんのお世話をしていて、この母の言葉をいつも思い出してる
昨日、庭に知らない間にスイセンの花が咲いていて、まさちゃんがカメラを持って、庭に出ていたら、そんなまさちゃんに気付いたお母さんが、向こうの廊下のガラスをトントン叩いて、まさちゃんに合図していた
まさちゃんが気づいたら、お母さん、ガラスの向こうて、にっこにこのいい顔してたわ~
お母ちゃん、お母ちゃんとの約束通り、まさちゃんは、毎日お母さんのお世話頑張ってるよ
今朝も、お母さんの便秘がいきなり解消されて?ヘビィー級の?お世話頑張ったら、汗が出てきた~笑
まさちゃんは、お母ちゃんの娘でよかったよ
生んでくれて、ありがとう
さ~ぁ!今日も一日笑顔でガンバ
みんな元気出して頑張ろうぜ
いつも来てくれて、ほんとにどうもありがとうね~