財務省が9日発表した2月の国際収支状況(速報)によると、海外との総合的な取引状況を示す経常収支は2兆760億円の黒字だった。黒字は44カ月連続だが、黒字額は前年同月(2兆9105億円)から28.7%縮小した。中国の春節(旧正月)が2月にずれ込んだ影響で、貿易収支の黒字額が大幅に縮小
貿易収支は1887億円の黒字だったが、黒字額は前年同月比82.5%縮小した。衣類・同付属品や液化天然ガス(LNG)の増加で輸入が全体で17.8%増加した。一方で輸出は自動車などが伸びたものの、全体で0.9%の増加
海外から受け取る配当金や投資収益を示す第1次所得収支は1兆9481億円の黒字。黒字額は前年同月比2.7%縮小した。直接投資収益や証券投資における債券利子の受け取りが減った
サービス収支は1227億円の黒字だった。前年同月(61億円の黒字)に比べて大幅に黒字幅が拡大した。訪日外国人の増加を背景に旅行収支が1783億円の黒字と2月として最大になったことが寄与した
日本経済新聞