B 2 スピリット ステルス戦略爆撃機
豪有力紙シドニー・モーニング・ヘラルド(電子版)は10日までに、中国が南太平洋の島国バヌアツに軍事拠点を建設する事前協議を開始した、と伝えた。沿岸から2千キロに満たないバヌアツが中国軍の影響下に組み込まれれば、オーストラリアの安全保障環境が大きく変化する。豪州政府が、同盟国の米国などと高官レベルで協議を進めているという
実現すれば、中国人民解放軍にとり、アフリカ東部のジブチに次いで2カ所目、太平洋では初めての海外基地となる
同紙は複数の情報筋の話として、中国政府はバヌアツの軍事拠点化を漸増的に実現する方針で、まずは中国海軍船が定期寄港して修理や補給を受ける合意などを模索しているとした
安倍晋三首相は10日、首相官邸でドイツ・ハンブルク桜の女王、アンナ・アルマゴーさん(22)と日本さくらの女王の辰己由貴さん(25)らと面会し、「来年は大阪で20カ国・地域(G20)首脳会議を(昨年の開催地)ハンブルクと同じように開催する。桜を懸け橋として、日本とドイツ、大阪とハンブルクの交流を期待したい」と述べた
昨年、桜の苗木50本をハンブルクへ寄贈した首相は、現地で先月行われた植樹式の写真をアルマゴーさんからプレゼントされた。また、熊本に留学した経験のあるアルマゴーさんが「そりゃそぎゃんすっとじゃなかばい、こぎゃんたい(それはそうするのではなくて、こうするんだよ)」と流暢(りゅうちょう)な熊本弁を披露すると、大笑いしていた
ハンブルク桜の女王が首相表敬。(左から)ハンブルク桜の女王アルマゴー・アンナさん、安倍晋三首相、日本さくらの女王辰己由貴さん=10日午前、首相官邸(春名中撮影)
ハンブルク桜の女王が首相表敬。(左から)ハンブルク桜の女王アルマゴー・アンナさん、安倍晋三首相、日本さくらの女王辰己由貴さん=10日午前、首相官邸(春名中撮影)
菅野氏の態度に
米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は9日、米当局者の話として、中国が南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島に造成した人工島のうち、ミスチーフ(美済)礁とファイアリークロス(永暑)礁に通信やレーダーなどの電波を妨害する装置を設置したと伝えた。中国が南シナ海の実効支配の確立に向けて人工島の軍事機能をさらに増強させている動きを示すもので、トランプ米政権や周辺国が警戒を強めるのは確実だ
米デジタルグローブ社が先月撮影した商業衛星写真を同紙が入手し分析したところ、ミスチーフ礁にアンテナを展開した電波妨害装置とみられる設備が確認できた。米情報機関は、同礁とファイアリークロス礁に電波妨害装置が設置されたのは「過去90日以内」としている
中国は2014年以降、スプラトリー諸島にある7つの岩礁を埋め立てて人工島を建設。このうちミスチーフ礁とファイアリークロス礁、スービ礁の人工島には長さ3000メートル級の滑走路や戦闘機の格納庫、大型船の接岸が可能な埠頭などが整備済みとなっている
米当局者によれば、これらの人工島には中国軍当局者が駐留しているものの、地上部隊や戦闘機はまだ配置されていない。地対空ミサイルや対艦巡航ミサイルも未配備だが、国防総省は、中国が一連の部隊や装備を迅速に配備する能力を有しているとして深刻な懸念を抱いている
中国はパラセル(西沙)諸島で新世代のHQ9長距離地対空ミサイルや、ロシアのSU27戦闘機をライセンス生産した高性能のJ11戦闘機などを配備済みとされる
中国がパラセル諸島に続いてスプラトリー諸島にもミサイルや戦闘機を配備する事態となれば、中国が南シナ海の通商航路を管理下に置き、米国が唱える「航行の自由」を脅かすだけでなく、台湾有事の際の米軍の作戦行動が大きく制約される恐れが高い