安倍晋三首相の「外交の春」が17~20日の訪米で幕を開ける。首相はトランプ大統領との会談で米朝首脳会談に向けた基本方針を協議する。米朝会談が今後の北朝鮮情勢の趨勢を決める重要な会談になるとにらみ可能な限り北朝鮮の非核化やミサイル問題で日本の考え方を伝える考えだ。特に日本が「最重要課題」と位置づける拉致問題は、米朝会談で解決に向け確実な筋道につながることを目指し、綿密なすり合わせを行う方針
3月9日の首相との電話会談で、トランプ氏は驚いたようにこう語った。会談直前、トランプ氏は北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長と会った韓国の鄭義溶大統領府国家安全保障室長から、金氏がトランプ氏と直接会う用意があるとの説明を受けたばかりだった
「金氏が求めているのは体制の保証。米国が体制を保証すれば交渉に乗ってくる可能性がある。北朝鮮に最大限の圧力をかけ続ければ対話を求めてくる」。トランプ氏をこう説き続けてきたのは首相だった。その通りになったことで、首相が持つ北東アジアの安全保障観をトランプ氏は改めて評価したようだ
産経新聞