いよいよ終幕が見えてきた『光る君へ』。
道長の、あまりにも有名なあの和歌が前回詠まれたわけですが。
世上、「得意の絶頂にある驕り高ぶった和歌」といった心象ではなかったかと思いますが、その割にあの『小右記』では全然非難されていない謎の和歌でした。実資さん、得意の絶頂とばかり自慢げに詠っていたら多分「先例なき驕慢」くらいには書きそうですから、案外史実でも本来はこんな感じのしんみりした歌だったのかもしれません。
今回、F4こと若い頃からのお仲間たちが出てきました。ちょっとした流行病や、道長の兄弟(道長本人、道隆兄上ら)がかかった飲水の病(糖尿病)からの体調悪化でお亡くなりになってもおかしくない中、当時としては稀有なことだと思います。
ポロの後のボーイズトークから既に30年くらい。思えば遠くに来たものです。
『源氏物語』執筆完了。今回は明らかに区切りの回でした。
彰子様の側仕えも娘の賢子さんに交代。あのお母さん(藤式部)の娘なら、と、宮の宣旨さん他女房衆も割と好意的だったような。越後弁(えちごのべん)、後の大弐三位のデビューでした。
まひろさん、道長様にはっきりと「帰ってきたとしても、ここで終わりでございます」野郎はズルズルと引きずりがちだからなぁ(女性が引き摺らないというわけでもないですが)
道長様とのあれこれ、まひろさんの中で『源氏物語』と一緒に色々踏ん切りがついたのでしょうね。道長さんとまひろさんの恋物語として見た場合のラストでした。
道長様の出家シーンが柄本佑さん渾身の自毛による剃髪シーンって、気合い入り過ぎでしょ、と思ったり。
頼通殿の若輩振りが、昨年大河の秀忠さん(演・森崎ウィンさん)と被ったり。
最後の方は旅に出たまひろさん。お供は乙丸さん。第一話からお側仕えしているはずなのですが、そうするとどう考えてもアラカン以上。実に壮健でいらっしゃる。
そういえば須磨帰り・明石帰りとは、原文で『源氏物語』を読もうとして最初の方で挫折する人を揶揄って言う言葉だったかと。それにしても、須磨の浜では推定アラフィフでインドアな女性としては中々ワイルドな走りっぷりでした。
当然ながら、宮仕えを辞した後の紫式部について詳しいことはあまりわかっていませんので、オリジナル展開でも差し支えないわけですが、太宰府まで旅をするとは中々アグレッシブ。
周明さんと再会するようですが、一体どうなるやら。
次回、刀伊の入寇。予告で見た隆家さん?随分ワイルドにおなりで。
今回大河唯一?の大規模な合戦シーンとなるでしょうから、どう描かれるものか楽しみではありますが、何もまひろさんを戦場のど真ん中に放り込まなくても良さそうなものですが・・・