人の心

今年の３月よりＡプロジェクトを担当してきました。

まだまだ途中ですが、少し一息ついた感があります。

このＡプロジェクトで私が担った役を振り返ってみると、
・顧客打ち合わせのプレゼン担当
・基本設計メイン担当
・詳細設計メイン担当
・アプリケーション基盤開発
・高難易度機能の開発
・データベース・アプリケーションサーバーの構築と、
自分で言うのもなんですが、常にシステム開発の中心的な役割を担うことが
できたと思っています。

プロジェクトに加わる前に、私はプレゼン力、設計力、開発力、基盤構築力などの
スキルが大きく飛躍することを期待しました。

結果はその通りになりました。

この半年間で、ＳＥとしての実力は飛躍的にアップしたと実感しています。

ただ、

『このプロジェクトであなたが一番伸びたと感じるスキルは何ですか？』

と人に問われたら、私はプレゼン力、設計力、開発力、基盤構築力ではなく、

『人と接する力』

と答えます。


この開発の途中、ある出来事がきっかけとなり、いつの間にかおごりが出ていることに
私は自身で気づきました。

『リーダーとメンバーの間に、偉い、偉くないの差はない。
　あるのは作業役割の違いだけ。』
と何度か書いたことがあります。

このプロジェクトはお客さんの社員で、社会人２年目のＡさんと、Ｂさんという
男の子が２人います。

彼らと接していくうちに、傲慢になっている自分自身に気づきました。

それはまだ５月の開発初期のことでした。

それから私はおごりを捨て去り、一人の開発者として、自分できることを
背伸びせず、偉ぶらず、そして、一生懸命にやっていく決意をしました。

人の心が何たるかを知れ

何の本だったか、そのような言葉が書かれていました。

人の気持ちを考え、手伝ってもらったら素直に『ありがとうございます』と言う。
自分が失敗したら素直に非を認めお詫びをする。

この当たり前のことを、私はできていなかったのです。


人の心が何たるかを知る

そう考えながら私はこのプロジェクトを過ごしてきました。

この半年間でコミュニケーション力、設計力、開発技術が飛躍的にアップしました。

でも私がこの半年間で得られた最も大きな力は、それらではありません。

『人と接する力』

言い換えるなら、

『人の気持ちを考える力』

が得られた最も大きな力だったのです。

一日一日を大事に、自分なりに精いっぱい頑張って過ごしていれば、
予想もしていなかった収穫があるものだと感じました。


まだまだ高みは険しい

毎日毎日そう感じています。

それでも、少しずつでも自分の限界を超えていけば、
いつか自分の目指す、最高の景色が広がる高みに辿り着けると信じています。