ガチャピンのHAPPY LIFE 2

日常生活で感じたままに綴っています。

通過点

2020-10-16 21:31:31 | お仕事
私の職場は認知症対応型のデイサービス。
つまり認知症という病気の症状のある方々が利用されます。

認知症は進行を緩やかにすることはできますが、
進行を止めることはできません…
なので、こ家族に負担が掛かりすぎるようになったり、
また独居の方の場合、ひとりで暮らすのが限界だと感じられると、
次のステップ、入所施設を利用することになります。
つまりは、うちのデイは通過点…

今日はSさんのご利用最終日でした…
Sさんは独居、ご主人は他界されています。
連れ子のあるご主人と再婚、連れ子の男の子を気遣い、
ご自身はこどもを諦めたそうです…
「私、息子とは血が繋がってないの、だから面倒見てもらおうとは思わない。
いろんなこと、わからなくなったら、施設に入るつもり…」
が口癖でした…
でも、Sさんは五分も過ぎたら、また同じことを話される…
毎日、買い物に行き、冷蔵庫にはお肉がいっぱい…
夏はトマとが腐っていたそうです…
服はお気に入りしか着ない、何度も入浴にお誘いしましたが、
結局デイで入浴してもらうことはできませんでした。
経緯はわかりませんが、今月初めに息子さんと新設されるグループホームを見学、
その場で入所契約をしたそうで…
来週、入所で、今日が最終日となった次第…

入所が決まってからも、「ねえ、私のこと、なんかおかしいと思ったら教えて、施設行くから」
と、送迎車の中でずっこけ放していたSさん。
入所のことは忘れてしまっているので、混乱を避けるため、
今日は普通に「さようなら、また来週来ますね。」と
いつもと変わらぬ挨拶をしてお別れしました…

関わりの長短に関係なく、
ご利用いただいた方とのお別れは、やはり寂しい…
Sさんの場合は、入所したほうがいいとずっと思っていただけに
“終の棲家”になるかもしれない場所?に落ち着いて繰らされることは
私からしたら、喜ばしい事なんですが、
Sさんとお別れしたデイに戻る帰り道、涙が流れました…
きっと、私たちのことも、すぐに忘れてしまわれるでしょう…
通過点の施設に勤務する限り、
こういう出逢いと別れはつきものなんですが、
それに慣れてしまうことがないように、
おひとりおひとりと、これからも向き合っていきたいと思います。


デイのお庭に、キンモクセイの花が咲きました!
スタッフのFさんが、枝を手折って来てくれたので、
フロアに飾りました。
とても素敵な香りが、フロアいっぱいに漂いました(*^-^*)
キンモクセイも咲いて、本格的な秋が来ましたね~。
コメント
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