Genの思いつ記(Gen建築設計所)

人はいろいろであります。いろいろな日常を思いつくままに記録していく建築設計事務所のブログです。

設計事務所の仕事:社会性

2011年02月20日 | 建築、設計

設計事務所にて設計の仕事をしてから今年の4月で25年になります。25年も経つのかという感想と、もう25年?という不思議な感想とが交錯します。今教えにいっている専門学校を卒業して希望に満ちあふれて無我夢中で働いた20代、自分に何が出来るのかと問いながら過ごした30代、40代になってようやく周りが少し見えてくるようになった気がします。

 

周りというのは仕事に対する社会性のようなものであり、それに気づかせてくれたのが、NPO法人ユニバーサルデザイン推進協会(愛称:ゆにばっぷ)との出会いだったのだろうと思います。このブログにも名前はよく出てきますが(リンク参照)、自分たちの住んでいる地域を自分らしく安心安全に暮らせるために自分たちにできるいろいろな活動をしていこうという主旨のもといろんな職業の人たちが集まっている団体です。

 

40台前にゆにばっぷでの活動を始めたのですが、それまではやはり自分の仕事のことや自分の周りのこと等、自分のことを中心にモノゴトを考えていましたが、まあ、今でも基本的にはそういうことになるのでしょうけど、少しモノゴトに対するモノサシが変わってきました。自分ができることが社会に必要であったり、やっていることが社会で認められるということの重要性のようなものを考えるようになってきました。

 

その根底には「阪神淡路大震災」「アネハ事件」など社会に影響を与えた災害や事件をみてきたことがあり、自分のやってきた仕事は一つ一つは小さな仕事でもその集合体としての建築というのは人間にとって必要不可欠であるし、建築が社会に与える影響というのは非常に大きいということです。

 

どんな大きさの建物であっても、一つ一つの建物が丁寧につくられている街であれば、その集合体である都市というのもは非常に魅力ある地域になります。そういう意味でも設計事務所が手がける丁寧な建物というものが増えるということは魅力的な地域になる可能性が出てきます。

 

建築なんていうものは、設計事務所でなくても大工でも工務店でもハウスメーカーでももっといえば不動産屋でも設計して建てられます。では、何が違うのかというと施工に費やす時間というのは変わりませんが、その前段階である設計という行為に対する時間のかけ方、設計に対する頭の使い方が全然違うのです。多分、多くの設計事務所は生活の一部にも設計という考え方が常に意識されており、職業病のように壁を叩いたり、モノに触れようとします。

 

空間というものも常に意識しているので、ここの天井はどれくらいか、この廊下の巾は・・・など建築に対するアンテナの張り方が違います。こんな人種は一種のオタクであり、世間一般の人と多少ズレが生じたりするので、時には設計事務所に頼むと好きなようにされた、などということを小耳に聞いたりしますが、これはコミュニケーションが不足していたのだと思います。

 

とココまで書き、長々となり、すっかり社会性ということから話は、ずれてしまいました(笑)。ブログの題が「思いつ記」ということでお許しを~。いままで いくつかの連続モノを考えて途中で途切れてしまいましたが、今年は設計事務所の仕事というのを真面目に見直してみるということをブログに書いていきたいと思います。それ以外は相変わらずの?日常を書いていこうと思いますのでよろしくお願いします。


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