とは「申し示すもの」なり
新字体の「神」ではなく、旧字体の「」がその意味するところが分かり易いと
思います。「」という漢字を構成している「申」と「示」の字がの働きの一部を
顕わしているからです。それは、「申し示す」の意味になります。また、
「申し示す」の送り仮名である「し」「す」は、「祀素」を顕わします。
すなわち、「素(す)を奉る」ということです。
ゆえに、「申し示すから、素を奉れよ」と、言霊が示しているのです。
素は、「素直」であり、に一番好かれる心=幼子のような心でもあります。
森羅万象のこと如くが「」の顕われであり、厳然たる「」の法則の存在を
示しています。法則はそのものであり、自然界や人間の日常にも顕現して
います。
鳥のさえずりや川のせせらぎ、雨風や花や木々、香り、様々な手触り、
その他あらゆるすべてにの存在が感じられるのです。
古来より、古神道では自然の生きとし生ける物の中に八百万の々が存在して
いるとして岩や木、山を祀ってきました。
日本人は特にその感覚が優れている人種だと言われています。
昨今ではその感性が鈍ってきていますが想い起こして磨いていけば
蘇ってくると思います。
この旧字体の「」とは「申し示すもの」なり、と教えてくれたのが、
内海康満氏の著書「霊止乃(ひとの)道(みち)」(たま出版)からでした。
新字体の「神」とは何か?というのは調べれば他にいろいろありましたが、
旧字体で「」をシンプルに説明していたのがこの著書で初めてでしたので
勉強になりました。一部抜粋して私心を述べさせて頂きました。
ありがとうございました。