『自他同然』の心で生きよう!
これは、自分と自分以外のものを、同じように考えるという意味の言葉です。
人は、エゴが強いうちは自分が一番かわいいと感じるので「自分だけよければ
いい」という考えで行動します。
この考えの精神状態の人には、他人の事を自分と同じように考えるというのは
難しいものです。
人に迷惑をかけたり、人に何かをしてもらうことばかり考えている人は、
『テイク&テイク』の精神状態にいます。
この状態から成長すると、『ギブ&テイク』の状態になります。
しかしこの時点ではまだ、自分が何かした分、相手も何か自分に返して
ほしいと考えている状態です。
そしてこの状態からより成長すると、人は『ギブ&ギブ』の精神になり、
相手に見返りを求めずに行動できるようになります。
人間性を高めるには、与え好きになることだと故船井幸雄氏は言っています。
与えるものは、物だけでなく、情報、笑顔、親切など何でもよく、いま自分に
できることで人に喜ばれることをやればよいそうです。
「自他同然」の心は、相手のことを自分のことのように感じられる心です。
相手の痛みを理解することができ、相手の喜びを自分のことのように感じる
ことができます。
自分と自分以外の人、どちらも大切です。
他人に奉仕ばかりで自分を大事にすることを忘れてしまっていることは、
バランスがくずれています。自分を大切にすることも忘れてはいけません。
自分とまわりの人を同じように大切すると、よい循環が生まれ、
幸せに生きることにつながると思います。
自分が今、どの段階のどのような精神状態でいるか、確認してみることが
よいかと思います。そして足りない心を意識していくうちに成長しているのを
感じるでしょう。
私自身が最近、職場で直面したことがありました。
その人は、『ギブ&テイク』の状態だったと思われましたが、退社するに
あたって、自分の主張はすべて正しいという行動のもと、
『テイク&テイク』の精神状態になり,まわりに迷惑をかけて辞めていきました。
このことから、本心が出るというか、成長が下がるということでもあり、
日々怠らないでいることがとても大切だと感じた次第です。
やはり感謝の心が足りないと思考力が『テイク&テイク』で止まっている
のだと思いました。